2020年1月12日日曜日

初雀

   雀というと現代人は”稲を食う害鳥”というのが一番最初の印象かもしれないが、雀は上杉家や伊達家などの家紋にも採用されているから、昔はもっとイメージがよかったはずだ。

 俳句ではほとんどの事柄に初(はつ)と付けると新年の季語になるが、典型は「初雀」で、新年早々の雀を昔の人は目出度く賞していた。

 この正月、妻が「玄関のドアのところに籾殻がいっぱい落ちている」「年末にきれいに掃除したのにおかしい」と、ほんとうに不思議がった。
 何もなければ私も一緒に頭を捻るところだが、その前に、玄関周辺に雀が数羽いたのを目撃していたのでピンときた。
 妻の話を聞くまでは、わが家の玄関を雀がネグラにしているのだと思っていたが。

 答えは注連縄の稲穂を雀が啄ばんだわけである。
 ”注連縄の稲穂を丸坊主にして”と怒るよりも、これは典型的な初雀だと心が和んだ。

 去年の初詣は伏見稲荷で雀の丸焼きを食べていたから、今年は石切でよかった。
 雀を食って「目出度い初雀」もなかっただろうから。

   注連縄の稲穂裸に初雀

2 件のコメント:

  1.  わが家も2~3年までは玄関の注連飾りの初穂を雀が食べに来てました。それも律義に三が日を過ぎた頃にやって来てました。しかし、ベランダに置く雀の餌に鳩が来るようになり、だんだんと雀を押し退け鳩が主役になり、ものすごいフン害で遂に餌やりを諦めてしましました。
     去年はその所為か「チョウゲンボウ」も姿を見せませんでした。

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  2.  野鳥を観察するともなく観ていますと、ここ数年急速に種類や数が減っているように思います。
     ひげ親父さん宅のチョウゲンボウが該当するのかどうかは知りませんが、少し環境の変化に心配しています。杞憂であればいいのですが。

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