2019年7月17日水曜日

お金には紐

 思い起こせば長い職業生活の中で一時期、予算や会計を担当したことがある。
 基本的に不得手な部門で苦労したが、ほんとうに上司、同僚、部下に大いに助けてもらってどうにか遂行できた。
 
男の痩せ我慢粋に見えたよ
   その時心掛けたのは、長く出入りしている馴染みの業者の社会的儀礼の範囲だとしても、李下に冠を正さずで、手帳一冊、カレンダー一枚貰わないということだった。
 相当多額の購入決定の際に、決定ののちに大手業者からこういう話を聞いたことがある。
 「実はどうにかならないものかとお宅の本社の偉いさんに相談したが、長谷やんは労働組合の幹部経験者で不公正な入札など絶対にない。口利きでもしようものならそのことでいっぺんに外されるぞ」と偉いさんから叱られたと。
 ああ、物わかりの良い「能吏」でなくてよかったと、その時は変にうれしかった。

 一般に贈収賄の際、このお金には別に色はついていませんからという話があるが、札束に色はついていなくても必ず紐がついているものだ。

 「トコーソー」などと言いながら東京に比べて格段に緑の少ない大阪市内で、近頃大阪城公園の樹木1200本が伐採されていて、そこに白ナンバーのダンプカーが出入りしているが、ダンプに書かれた造園業者は維新の府議や維新の大物に近しい業者であると写真をつけてネット上に告発されている。そういうものである。

 現下の選挙で喧しい(かまびすしい)「身を切る改革」なるキャッチコピーの宣伝文句の連呼の裏で政党交付金(2019年分で317億円)はもらいっぱなし(ちなみに政党交付金は1995年から約四半世紀支払い続けられている)。
 文書通信交通費は自分の政治団体に寄付をして、「領収証があるから透明だ」という。

 さらに原発ムラをはじめとする大企業からの政治献金ももらいっぱなし。
 某政党を支援する某大宗教団体機関紙もその種大企業の広告がいっぱいある。
 難しい社会現象も金の流れを見ると正解が解ると言われている。正鵠を射ている。

 共産党は不当な政党交付金は制度発足以来1円も受け取っていない。
 大企業の政治献金も、広告(料)も一切受け取っていない。
 「政党交付金はもらって世のため人のために使ったらどうだ」という意見も聞くことがあるが、私はこの頑固なやせ我慢が好きである。
 紐付きの金員に一切無関係である爽やかさは何事にも代えがたい。
 あかはた新聞購読料で支えたいと思う所以もここにある。

 心ある皆さんには、今度の参議院選挙では、この徹底してやせ我慢の共産党を支援してほしい。
 比例区は「共産党」と政党名を書いてほしい。
 比例票に死票は一切ない。一票一票が当選者数に反映される。
 選挙区(複数定数区)は共産党の候補者(近畿では京都・倉林明子、大阪・たつみコータロー、兵庫・金田峰生)を、一人区は市民連合と野党の統一候補(滋賀・かだ由紀子、奈良・西田一美、和歌山・ふじいみきお)を書いてほしい。

 みんなの良心を集めて清潔でまともな政治を取り戻したい。

1 件のコメント:

  1.  維新の議員の文通費の不正を念頭に維新の掲げる「身を切る改革」と言うなら何故政党交付金を受け取っているのか、と質問され、「バカじゃないの、ミソもクソも一緒にしちゃダメ、議員個人の懐にに入る歳費とか文通費とかと政党助成金は別問題や、共産党は政党助成金を受け取っていないと胸を張るが、それなら議員(共産党の)の圧力で「赤旗」を取らせる方が大問題や」とトンチンカンに答えた松井市長、武士は食わねど高楊枝の共産党を見習ったら。

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