2019年2月5日火曜日

冬の奈良公園

   春日大社の奥でアトリを見つけた。スズメみたいに小さい鳥なので「あっアトリだ」と思ってシャッターを押したのだが、帰るまで「ほんとうにアトリだっただろうか」と半信半疑だった。薄暗い森の奥で枯葉と保護色みたいだったが、拡大(トリミング)して見たらやはりアトリだった。
 小さいけれど美しい。

   次の写真はチャッチャッチャッチャと言っていたからウグイスだと思うが、逆光の樹の上なものでよく判らない。
 しかし何となくウグイスの感じがする。
〽 時にあらずと 声も立てず
  時にあらずと 声も立てず だ。
 遠くて小さかったというのは言い訳で、近頃の言葉だと「フォーカス」だが、要するに「ピント」が合っていない。ピンボケである。

   最後の写真は冬鳥の中でも貫禄を漂わせているツグミ。
 いつ見ても姿勢が良い。
 やましいところがなく逆境にあっても頭(こうべ)を立てつづけているようで、大いに見習いたいものだと自身を振り返っている。

 以上の野鳥は、東大寺の声明(しょうみょう)について受講するついでに撮影してきたが、奈良公園のメインストリートはインバウンドでその賑やかなこと。それはそれでよし。
 ただ猿沢池前・南円堂下の土産物屋にしても、若草山周辺の土産物屋にしても、冬だからか土曜日だというのに閉まっている店が多い。
 観光振興だというなら、こういう基本的なことから改善する必要がないか。
 古くからの利権(営業権)に胡坐をかいているように私には見える。
 そうしておいて、環境を破壊して高級ホテルですか?
 あえて言うが、奈良県政は田舎者だ。

   東大寺の教学部長は修二会について「その理由がよう解らんものもあるが、それも含めて教わったとおりに引き継いでいきたい」と言っていろんな声明を聞かせていただいた。
 お経は漢文だからその訳はそれほど難しいものではないが、それはそれとして、声明の心地よいリズムとメロディーは確かな伝統であり文化だと思う。

   夏鳥がいて冬鳥のいる不思議

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