2017年9月29日金曜日

失望の党

 昨日、衆議院が解散され、民進党が希望の党へ併合されることを自ら決定した。
 立憲4党と市民運動による2年間の野党共闘の積み重ねを否定し、公党間の合意も市民連合との合意も一方的に反故にするもので、良識ある市民の願いを一方的に踏みにじる重大な背信行為である。
 先日来、石田勇治著『ヒトラーとナチ・ドイツ』という本を読んでいたものだから、あの時代のドイツもかくや!と妙に感心?している。
 労働者運動に敵意を抱き、帝政時代の夢をもう一度とヒトラーと組んだ保守派のそれである。

 前原氏は「安倍政権反対のためだ」と強調したが、併合先の希望の党とは、今の今まで自民党の中枢にいた人、野党共闘に反対して民進党を先に飛び出した人、ウルトラ右翼の党代表らが野合したものではないか。
 小池党首のツイッターには今も『朝鮮学校の無償化、首相「法案成立後に判断」』(朝日)それはないでしょ!! 絶対反対! 反日教育を進めている北教組の傘下にある北海道の高校も同類』との主張が残っている。党首自身がウルトラ右翼だと私は思う。
 とすると、彼ら自ら保守だと名乗っているから今さら言うまでもないが、結局は日本会議派、改憲派内の派閥争いでしかない。

 人間、裏切る人生よりは裏切られる方が良いなどと達観したい気分でいる。
 同日、共産党の(ええ方の)小池書記局長と、社民党の又市幹事長とが会談し、共産・社民のあいだで可能な限り多くの選挙区で一本化しようと合意した。
 「アベ政治を許さない」本家はここにある。そして主人公は市民・国民である。

 こんなことを言うと語弊があるかもしれないが、何か選挙情勢を見る目がすっきりした感もあり、不思議に失望感はない。
 小選挙区制という困難はあるが、アベ政治と亜流の流れを明確に追及して総選挙に尽力したいがどうだろう。
 あの党首、人相のことを言うのではないが、明らかに人を小バカにしているところがある。
 小バカにされていることも判らない人は支持するだろうが、良識ある有権者はそれを見抜くのではないか。ああいう表情を大阪の人は覚えているはずだ。

5 件のコメント:

  1.  久々に?直球勝負で政局に触れてみた。ええっ!引かれ者の小唄見たいですか?

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  2.  長谷やんの「選挙情勢を見る目がすっきりした、不思議に失望感はない」という言葉に力強さを感じました。で思い出したのがあの山宣(山本宣治)の有名な言葉「山宣独り孤塁を守る!だが僕は寂しくない、背後には多くの大衆が支持しているから」です。独りではない、社民党、そして市民共闘という強い支持者がいます。

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  3.  大阪では維新と公明が事実上の選挙協力をしてその維新に希望が選挙協力をする。
     民進から出て希望で公認を貰えるのはいったい誰やら。転落し始めた先は惨めですね。

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  4. 前原は「希望」のミイラを取りに行ってミイラになったという事でしょうか。
    インドのジャイナ教の信徒と釈尊の論争で「○○抜きが○○を抜かれた」という表現が古い経典(南伝大蔵経)に有るとひろさちや氏がインド仏教思想史に書いています。…こんな事だけ覚えています・・・

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  5.  南伝大蔵経のことはスノウさんのコメントから想像するだけで私は知りません。
     それはそうと、民進党の両院議員総会の前原代表の演説を見ていましたが、前文部分は安倍政治をこのまま続けさせていいのか!というまともな話でした。
     誰に入れ知恵されたのか知りませんが、あの演説で両院議員を騙して、ずーっとこの機会を準備していたのだとしたら、相当な性悪でしょう。そうではなく、あの前文が本気だったのなら、つまり小池や誰かに騙されたのだとしたら、政治家として最低の能力を欠く失格者、早い話がアホと言えるでしょう。
     つまり、ミイラに成りに行ったのかミイラ取りのつもりだったのかは今は解りません。

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