2017年9月21日木曜日

空飛ぶエビフライ

 奈良公園のエビフライのことは何回か書いた。
 ムササビが食べた松ぼっくりの食べ滓がそれ(エビフライ)だが、それは、そう言われればほんとにそう見えた。

   ところで、今日ご紹介するのはホシホウジャク(星蜂雀)。これを『空飛ぶエビフライ』と聞くと、これもナルホドと感心する。尾の曲がり具合などなかなかだ。
 ただ、奈良公園のエビフライよりは少し格が落ちるかも。

   蜂のような雀蛾(スズメガ)なので蜂雀(ホウジャク)とは解りやすい。
   星は翅の黄色い模様に由来するのだろうが、ただ探してはみたが文献等にその説明は見つけていない。


   蛾ではあるが昼行性で、しかも昆虫界でも群を抜く俊敏さだ。
 そして、オオスカシバ同様ホバリングをしながら花の蜜を吸う。だからブラジルでは「ハチドリ蝶」と呼ばれていると書かれている。

   昆虫界には女王だとかスターと呼ばれる美しい昆虫も少なくないが、その若々しい俊敏さでホシホウジャクはモモクロ並みの昆虫界のアイドルというのがふさわしい。

 怪獣モスラはヤママユガがモデルらしいが、スズメガはヤママユガの兄弟のようなものだ。
 モスラの特性にホシホウジャクの俊敏さがあったなら、人類はもっと困っていただろう。最強の怪獣だったかもしれない。
 東宝のスタッフはホシホウジャクを知らなかったのだろう。

 私は小さい頃、オオスカシバのことをキング。ホウジャクのことをクイーンと勝手に名付けていた。
 それほど好きな昆虫である。

 昔、探偵ナイトスクープでハチドリの子どもを見つけた!と話題になったのは、このホウジャクかオオスカシバだった。
 確かにそのホバリングを見ていると感動する。(えっ!感動しませんか?)

    秋日和蜂雀の名は季語になし

2 件のコメント:

  1. 子どもの頃の「世紀の大発見」自慢はよくある話で、私も「日本にもハチドリ」発見と騒ぎ、体に砂粒を付けた(恐竜のトゲトゲの様に見えた)カナヘビを「小型恐竜」発見!と騒いだことがありました。

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  2.  どう見てもミニハチドリです。
     ツクリモノのテーマパークよりもよほど感動的だと思うのです。
     「虫捕る子だけが生き残る」という有名な本には、「虫も殺さぬ人間が(戦争で)人を殺す」という有難いお言葉があります。

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