『秋』の「甲骨文字1」は写真のとおりである。
曰く、【もとの字は、『しゅう(穐に、れっか)』で禾(か)と亀(き)(ほんとうはもっと複雑な字の亀)と火(灬)とを組み合わせた形。
禾はいね、穀物で、亀の部分はいなごなどの虫の形。
秋になるといなごなどが大発生して穀物を食い、被害をうけるので、いなごなどの虫を火で焼き殺し、豊作を祈る儀礼をしたのであろう。
その儀礼を示す字が穐で、「みのり」の意味となる。のち虫の形の亀を省略して火だけを残し、秋となった。
・・この儀礼は秋の虫害に関係があるので、季節の『秋』の意味に用いられるようになったのであろう』。
といったところで、年年歳歳曼殊沙華。
異常気象が続こうが何のその、電子時計並みの正確さでお彼岸を教えてくれる。
夏の間は茎も葉も一切地上には出ていないから日照時間を感じ取るわけはない。
だとすると地中の温度かと思うと、酷暑も残暑も長雨も関係なさそうに見える。
自然は不思議である。
妖しい魅力がある。
次のナミアゲハの吸蜜しているのは紫苑(シオン)。
別名に「十五夜草」「思い草」とともに「鬼の醜草(オニノシコグサ)」というのもある。
「鬼の醜草(しこぐさ)」は、今昔物語の「親を亡くした2人の息子のうち兄は悲しみを忘れる「忘れ草(萱草)」を、弟は「思い草(紫苑)」を墓に植えて毎日墓参した。兄は次第に墓参りをしなくなるが、弟は墓参りを欠かさなかった。墓を守る鬼は弟の孝心に感じいって明日起こる出来事を前夜に教えることにした」という話に由来するようだが、それ以前の中国の古典にあるともいう。
なので、万葉集の大伴家持は、「忘れ草 我が下紐(したひも)に 着けたれど 醜(しこ)の醜草(しこぐさ) 言(こと)にしありけり」と、・・忘れ草を私の肌着の紐に着けたけれど、何の役にも立たない大馬鹿なバカ草め。忘れ草なんて、名ばかりであったよ・・・(醜草=役立たずの草)と、坂上大嬢(さかのうえのおおいらつめ)に贈っている。
そういう国会情勢や北朝鮮問題と無関係な本やなんかを、秋の夜長にハズキルーペで読むのも楽しい。
ハズキルーペは、テレビショッピングで10,000円以上であるが、通販で5,000円(2つ目からは4,000円)というのがあった。
もちろん私が購入したのは後者であるが、ハズキルーペではなかったかもしれない。何の不満もない。
醜草に明日の地球を尋ねたし
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