日テレニュース24は次のように報じている。
■防衛相経験者「タブー中のタブー」
まず、稲田防衛相の発言内容を確認する。27日に行われた都議選の自民党候補の応援演説で、「防衛省・自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と発言した。この“防衛省・自衛隊として”と発言したところにポイントがある。
これについて、ある防衛相経験者は「自衛隊を政治に巻き込むのはタブー中のタブー」と話す。自衛隊と政治の関係は非常にデリケートなものだ。
自衛隊法というものがあり、自衛隊員は「選挙権の行使を除く(中略)政治的行為をしてはならない」と政治的行為が制限されている。つまり、自衛隊は国家や国民のために尽くしているのであって、特定の政党や政治家のためにあるものではないということだ。
■「軍隊の政治利用」世界的でも厳しい制限
稲田防衛相の発言を改めて確認すると、「防衛省・自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と言っている。これは以下のような問題がある
(1)まるで防衛省や自衛隊も組織ぐるみで特定政党の候補を応援しているという印象を与えかねない。
(2)さらに、自衛隊を指揮する防衛相が言えば、自衛隊員は特定政党を応援しなければならないと思ってしまう可能性がある。
■「党務と公務の混同」との批判も
なぜ自衛隊員の政治的行為は制限されているのか。日本大学の岩井教授によると「自衛隊を自己のために使うとなると、大きな権力を使った弾圧につながりかねない」「世界的に見ても、軍隊の政治的利用は厳しく制限されている」と話す。
また、岩井教授は常識を欠いた発言だと批判していて、「選挙運動は自民党員として行っているわけであって、防衛省や自衛隊を代表して行っているわけではない。行き過ぎた発言だ」と話している。
そもそも政治と行政の関わりを見ても、行政機関は政治的に中立公正でないといけないため、稲田防衛相は、自民党としての「党務」と政府としての「公務」を混同しているのではないかと批判されている。
■「政治家としての資質」が問われる
今回の結論は「政治家の資質」。今回の失言は、大臣としての資質が問われるのはもちろんだが、武力組織と政治のあり方、「行政の中立性」という基本的な知識も備えておらず、政治家としての資質にも欠けていると言わざるを得ないレベルといえる。
稲田防衛相には、防衛省、自衛隊23万人という巨大組織のトップとしての自覚を持つべきだろう。 (引用おわり)
稲田氏は自民党のホープで総理候補の一人だという。
しかし、国会答弁だけでも、南スーダンの日誌、森友の顧問弁護士等々しゃあしゃあと大嘘を繰り返してきた。
自民党が公式に発表している『憲法改正案』では自衛隊を国防軍にして審判所(つまり軍法会議)を置くとしている。
そういう文脈の中で考えると空恐ろしい発言であることが判る。
都ファの小池都知事は安倍首相に会って、国政選挙では自民党を応援すると述べたと報じられている。
民主主義の欠如という意味では自公も都ファも変わりはない。
「民主主義が危ない」「軍の独走は悪夢である」と心配される良識人は、マスコミの煽る「風」に惑わされず、民主主義擁護の柱日本共産党を都議選で応援してほしい。
日本維新の会代表松井一郎大阪府知事は、「撤回して謝罪しているのだから罷免は必要ない」と記者に語っている(毎日新聞)。
返信削除常識というものを勉強し直してきてほしい。
金子勝氏ツイッター
返信削除【権力の私物化は否だ】否だトモミは5度辞任していい大臣である。まずは夫が防衛関連株を所有する利益相反、森友疑獄で顧問弁護士なのに虚偽答弁、山ほどの白紙領収書、南スーダンでは日報隠し、「戦闘」を「衝突」と発言、そして都議選で特定候補を防衛省・自衛隊が応援していると投票呼びかけ。