2016年7月1日金曜日

水無月の夏越しの祓

   昨日6月30日(晦日)は水無月の夏越しの祓。
 「・・・今日より始めて罪と云ふ罪は在らじと 祓給ひ清給ふ事を 聞食せと恐み恐みも白す」日。
 〽 水無月の夏越しの祓する人は 千歳の命延ぶといふなり と歌いながら茅の輪を潜る日だが、今年は出かけることができなかったので、孫の凜ちゃんに小さな茅の輪を握らせた。
 この方が余程ありがたいことと思うようにした。

 こういう行事は、あまり哲学的な意味は薄く、素朴といえば素朴な土俗に近いと私は理解しているが、こういう行事に参加したり思い浮かべることによって、半年の経過をとりあえず感謝し、向かう半年も平穏でありたいと願う機会になっているのは間違いない。
 ただ世の中で発生している不幸の数々は「心の持ち方」だけでは解決できないものが多く、そこに目をつぶって「心の持ち方」に矮小化することは、世俗の悪人たちを擁護・支援することと同じになる。
 もっと言えば、日本会議の重要な構成員たる神社本庁が勧める憲法改悪と、それを推進する与党支持の選挙運動は、人権など顧みられなかった戦前の国家神道や皇国史観の時代の復活を目指すもので、古代史や神々が大好きな私であるが、それを容認することはできない。

 〽 村の鎮守の神様の と唄われた神々は明治憲法下で大きく歪められた。
 有名な南方熊楠の神社合祀反対運動があったように、明治憲法下で神社は国家権力によって整理統廃合され、教義部分も国家神道に付随するように歪められた。
 だから、神道原理主義ではないけれど、元の素朴な神様に立ち返ろうという声が大切だと私は思う。

  昨日の「朝ドラだけが平和主義」の記事を読み返してほしい。
 「美しい戦前を取り戻そう」という人々を選挙で当選させてはいけない。
 以下のことについては別途記事にしたいが、小さくない宗教法人である「生長の家」は6月22日、「今夏の参議院選挙に対する生長の家の方針その2」を発表し、「会員・信徒の皆さまにおいては、あくまでも各人の意思で決定して下さい」としつつ、不支持政党として、「自民党、公明党、日本の心を大切にする党、日本を元気にする会、新党改革、おおさか維新の会とその候補者を支持しないことを表明します」と訴えている。
 意外といえば嘘になるが、かつては日本会議を支えた有力団体であったが、原発や地球環境を真面目に検討する中で辿り着いた真面目な宗教者と宗教団体の声を聞いた気がする。
 不支持にされていない政党は、民進党、共産党、社民党、生活の党等と野党統一候補となる。
 このニュース、正直私は驚いた。
 時代は激動の時代を迎えている。

2 件のコメント:

  1. 和道さんがブログに詳しく書いておられましたが「驚天動地」とはこの事かと、世の中変わり目ですぞ!

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  2.  バラやん、たしか御地の茅の輪くぐりは7月でしたよね。できれば、〽 水無月の夏越しの祓する人は 千歳の命延ぶといふなり を百人一首の要領で歌いながらくぐってください。そのためには、この歌をコピーして配る必要があります。

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