2016年7月21日木曜日

再び メッセージの伝え方

 参議院選挙の結果について、特に大阪や兵庫の結果について、「力不足である」「ただし次の躍進の足場は確保した」「がっかりしないでおこう」「不正な政治が長続きするはずがないと自信を持とう」という貴重な意見がある。
 そのとおりだと思う。
 しかし同時に、そのレベルで議論が留まっていてはいけないと私は思う。それが一昨日の私の記事とコメントである。
 
 今年の1月3日にこのブログに書いたが、赤旗元日号の上智大学中野教授と共産党志位委員長の対談に私は大いに反省させられた。
 そこで主に中野教授はこのように述べられていた。

 「学者の会」などはおそらく自分では正しいメッセージをもっているから、それは伝わるだろうというある種のおごりもあるんだと思う。
 もうひとつは、伝えたい相手に対する敬意、若者の言葉でいうとリスペクトで、われわれに欠けていた。
 われわれ大学の教員と共産党というのは似ていて、同じようにうっとうしいように思われている(笑い)。
 常に正しい答えを知っていて説教しているようなところが多分にある。
 メッセージの伝え方について、もっと謙虚にあるべきではないか。・・・・と。

 ところが、この対談を読んだ筈の方々と話をしても、その内容を深めようという議論はあまり進まなかった。
 このテーマだけのことでない。
 どうも新しい問題提起に対して前向きに議論し考える機会が民主主義の運動の側に減っていないだろうか。
 正直にいえば我々も総じて高齢化している。その上に加齢は必ずやって来る。
 それを克服する何かを見つけなければ、「がっかりしないでおこう」「新たな決意で」だけでは不十分ではなかろうか。

6 件のコメント:

  1.  大橋巨泉さんが、7月12日に亡くなりました。私も若いころ11PMでの放送がファンの一人でした。あんなHな放送をやってもいいんかなあと思うこともありました。しかしなんか平和的で親しみのある番組で好きでした。私の地方紙の本日の記事に大橋巨泉さんの「遺言」が記載されていました。「このままでは死んでも死にきれないので、最後の遺言として一つだけは書いておきたい」として安倍晋三首相について「野望とは恐ろしいものです」と批判、参院選での野党への投票を呼び掛けていた。(原文のまま)との記事がありました。硬すぎるのも柔らかすぎるにもいけませんが、力で相手を屈服させる時代は終わっていると私は思っています。

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  2.  この遺言を大手メディアは選挙前に完全に規制(封印)しました。
     その口で、中国やトルコの言論抑圧をよくも批判出来たものです。
     という状況の下で、SNSですべて解決するわけではありませんが、大事なツールで課題です。

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  3. 選挙の話ではなくて組合で思ったことですが、よく知らない人に声かけしたり、つながりを広げていこうという時に、一人で声かけしようとすると心が折れてくるので、励ましあいながらみんなでやるのが大切やなあと思いました。側におってくれるだけでもありがたいです。

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  4. mykazekさん、忘れかけていた大切な指摘をありがとうございます。
     原点に返るのも重要です。
     こういう話を高齢者も目を輝かせて語りあわなければと思います。

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  5. 私もテレビ人間の一人です。11PMは時代の先端を走っていました。大橋巨泉、藤本義一、愛川欣也さんら当時の司会者が後年、戦争反対、憲法守れと、数多くの発言、行動をされてきた事は記憶に新しいところです。そのテレビの申し子の巨泉さんの最後の言葉の大事な部分、「安倍晋三の野望は恐ろしいものです。国民をなめている安倍晋三に一泡吹かせてください!」という部分をテレビ各局はカットして流した。恩を仇で返したと言えるのではないかと思います。

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  6.  ひげ親父さん、名コメントをありがとうございます。
     権力側のメディア戦略を繰り返し繰り返し明らかにし、庶民の対抗戦略を考え出さねばなりませんね。

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