2025年5月21日水曜日

北斎かく語りき

    葛飾北斎曰く「己六歳より物の形状を写の癖ありて半百(五十歳)の此(ころ)より数々(しばしば)画図を顕(あらわ)すといへども七十年前画く所は実に取に足ものなし」と。
 事実、富嶽三十六景は、七十歳を過ぎての刊行。
 ガ~~ン  何かといえば「歳だから」とか「健康が・・」という印籠を振りかざして後ろ向きの発言を聞くシーンのなんと多いことか。
 何を始めるのにも遅すぎるということはないし、何もしない寿命の長さにどんな意味があろうか。
 最晩年の北斎は、「天我をして五年の命を保たしめば、真正の画工となるを得べし」と言って息を引き取ったとか。
 参りました。

1 件のコメント:

  1. 記事本文とは関係ありませんが、本日(5月21日)朝、ホトトギスの初音を聞いたと、散歩に出かけた妻から聞きました。

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