2025年2月15日土曜日

義理チョコ

    バレンタインデーに娘がチョコレートを持ってきてくれた。
 義理チョコの極みだが嬉しい。
 
 さて先日来、夫婦別姓の話題が喧しいが、自民党の右派と言われる人々は「家族の中に別姓がいると家族の一体感が損なわれる」と言っている。
 そこで思ったのだが、わが娘は世間の多数派のように夫の姓を名乗っている。つまり、私とは姓が異なる。それでもこうして年老いた父親に義理チョコを持ってきてくれる。

 さて右派の人々は結婚して姓が変わった娘たちとは親子の情愛もなくなっているのだろうか。きっとそうなのだろう。
 世間には諸事情で親と異なる姓の家庭もある。「そんな家庭には一体感がないはずだ」というのも失礼な話である。

 12月20日に書いたが、世界中では法律で夫婦同姓を決めているのは日本だけである。
 日本では、1975年(明治8年)に「平民苗字許可令」が出されたがその翌年の太政官指令では、妻は「所生ノ氏を用いるべし」と、生家、実家の姓を称することとされた。夫婦別姓である。その理由を述べた法制局議案には、それが慣習で一般的であり、急に制度を変えては混乱を生じるとある。
 このように、明治よりも前の日本の伝統が夫婦別姓であったことは明らかだ。
 私は、だから一律に別姓にせよと言っているわけではなく、「日本の伝統は夫婦同姓だ」という主張は歴史的事実=学問に反すると言っておきたい。もちろん同姓を希望する人は同姓でよい。

0 件のコメント:

コメントを投稿