歌哀し佐久の草笛
千曲川いざよふ波の
岸近き宿にのぼりつ
濁り酒濁れる飲みて
草枕しばし慰む
お屠蘇に「発泡日本酒」もいいかなと思って出かけたが、どぶろく祭で有名な白川郷を名乗る「にごり酒」に手が伸びた。
どぶろくとにごり酒は酒税法上は別モノらしいが、そんな細かなことは置いておこう。
月日は百代の過客にして、行き交ふ年もまた旅人なり (奥の細道)・・とも言われるから、新年という旅人ににごり酒もあながちミスマッチでもなかろう。
私が小学生というと敗戦(戦前)からわずか十年ちょっとであったから、先生から「常套句や定型詩(文)などというものはアカン」と強く教えられた。
教育勅語から軍人勅諭の文体がモノゴトの本質を隠し歪め、情緒的に軍事態勢に組み込んでいったからだったからだろう。
先生の教えに強く影響を受けた私は、以後そのように心掛けてきたが、その後この「千曲川旅情の歌」に出会い、定型詩のリズムも好いものだと考えるようになった。それがこの詩だった。
そんな昔を思い起こしながら、にごり酒で新年をお祝いした。
年もまた旅人ならばにごり酒
にごり酒、女性陣にも好評だった。健康にも良さそうな気がする。
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