2021年7月19日月曜日

花茗荷

   ほんとうは花が咲く前が良いのだが、写真のように咲いた後でも構わない。夏の重宝な薬味である。放ったらかしの庭の一角に次から次へと生まれてくる。

 私の慶応生まれの祖母は小学生の私に、本気で「よし坊は食べたらアカン。物忘れするよって」と言っていた。

 言われなくても小学生が好む食材ではないが、長じて大好きな薬味になった。蒸し暑くて食欲が減退したときも口の中に清涼感が生まれる。素麺の場合など欠かせない。

 以前にスーパーで茗荷を買っていたら、「それはどういう風に食べるものですか?」と尋ねられて驚いたことがある。そういえば、テレビのクッキング番組でも、見たこともない新種の西洋野菜などはよく登場するが、その割に茗荷が登場することは少ないような気がする。

 もしかして、調理師がレシピを忘れてしまったのかもしれない。

 

1 件のコメント:

  1.  Wikipediaによると、「食用にするのは世界中で日本だけ」とあるから、愛国主義者には是非とも食していただきたい。
     ただ不思議なことには、魏志倭人伝に「‥蘘荷(じょうか=茗荷のこと)あるも、以て滋味となすを知らず」とあるから、当時(2~3世紀)の倭人は食していなかった。そして、魏~晋の頃の中原の人間は食べていたが後の中国人は食べなくなったようだ。実際を調べてみたい気もするし、その理由も考えてみたいものだ。

    返信削除