「今年の夏、男も女も、老いも若きも、様々な人たちが国会前に集まって、安保法制に反対するデモを大いに盛り上げた。だがみんなで集まるその前に、または集まりながら、ひとりでも考えてみよう。それが大切なことだから」との文を線で囲んで、フェリス女学院大学教授矢野久美子さんと並んで、作家室井佑月さんの発言が掲載された。
そもそも前記の囲みの文章は、少し嫌味な匂いがするが、それに対する室井さんの言葉は歯切れがいい。
冒頭から、「朝日新聞を始め大手マスコミの人たちは、なにをしているのでしょう。この国の将来を左右する事柄がつぎつぎに起きています。国民の側に立ってきちんと報道しているでしょうか。個人に意見をいわせ、クレームがついたら、トカゲのしっぽを切るみたいなことが起きています。ずっとそんなことをしていくつもりでしょうか。」と爽快だ。
著作権の問題もあろうから全文を引用できないが、論旨もすっきりしている。
私はテレビ事情等には疎いので、今まで室井さんのことは、高級ホステスをしていたことがあることと高橋源一郎さんと離婚したことぐらいは知っていたが、それ以上にはよく知らなかったが・・・、室井佑月さん、ファンになりそう。
結びの部分の「苦情だけでなく、いい記事や番組をみかけたらよかったと声をあげる、それだって嫌な空気を壊す有効な手段だと思います」も納得。
同じようなことは確か高遠菜穂子さんも言っていた。
判った者同士が集まって「マスコミなんて」と言っているだけだとマスコミの劣化はますます進むだろうと。
それらの指摘に感動したので、この記事を書いてみた。
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「権力者たちは弱い者同士がたたき合う構図を作るのがうまい。たとえば、生活保護をたたく低所得者みたいに」という指摘も秀逸です。
返信削除大阪W選挙の橋下維新の暴言・放言は意識的にそうしていたように思います。
フランスのルペン、アメリカのトランプと無理やりくっつけるつもりはありませんが、新自由主義を唱える人々の常套手段です。
私としては新自由主義を真っ向から批判する意見の少ないのが残念です。
室井佑月さんの言う「いい番組を見たらよかったと声をあげることが大切」に応えれば、18日NHKの二宮和也・山田洋次・美輪明宏のトーク、黒木華語りの「未来のために」という50分番組は良かった。見逃した方は、いつかEテレかBSで再放送があれば必見です。
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