11月下旬から風物詩のように喪中はがきが届いてきた。
ほとんどのものは続柄と年齢が記されていたが、中には喪中であるというだけのものもあり、反って何かの哀しさを想像させた。
この種のセレモニーに似たハガキなどには個性は無用で、できる限り定型的常套的な対応が正解なのかもしれないが、私が義父や実母を亡くした年の年末には、義父や実母の思い出をできる限り綴っておいた。
翌年の年賀状などでそのことに触れたものがあったりして自分では良かったなあと思っている。
全く調べもせずに想像だけで語るのだが、諸外国ではこの種の喪中はがきはあるのだろうか。それはやはり定型的なのだろうか。
もしかしたら諸外国から見た日本の定型的喪中はがきは、あまりに心がこもっていないように見えないだろうか。
そんなことをいうと、喪中はがきとメダルの裏表である年賀状が定型的で形式的だという批判は既にあちこちから聞こえている。
喪中はがきも年賀状もある種の同調圧力?に弱い現代の象徴かも知れない。
そんな折、S先輩から次のようなメールが届いた。いろんな要件の最後に・・・、
‟今年義父母が相次いで亡くなり、本来なら「喪中」となるのでしょうが「ひろ さちや」氏流で言えば、「喪」は本来当人が勝手にするもののようです。
「忌」については延喜式で30日間細かく人と交わることを禁止することが書かれているそうですが、「喪」の期間は勝手に決めて良いようです。
喪中はがきに何時までという期間が書かれていなければその人は一生「喪中」になるそうで、イギリスでは一生喪服を着ている未亡人がいるそうです。
「忌」と「喪」が分からなくなった日本人・・と「ひろ さちや」氏が言われています。”とあった。
主体性のある見識を示されている。
ちなみに、私の持っている昭和62年発行の冠婚葬祭の事典によると、・・一定の期間を自宅に引きこもって謹慎して悲しみの心情をあらわすことを「忌」といい、喪服を着て慎むことを「服」という。 「忌」の期間は比較的短く、「服」はかなり長い期間でとなっている。 そしてこの「忌」と「服」とを合わせたものが「喪」である。服喪の期間は、この忌と服を合せた期間である。 ・・・例えば父母の死亡に対して、少なくとも七七忌の法要をすますまでは、喪に服する気持ちを忘れないようにしたいものである。とあった。(ということは喪中期間は自由。最高でも49日とこの筆者は述べている)
私がS先輩あてに年賀状を投函したことはいうまでもない。
私は、現在地域の神社の役員をさせていただいております。神社は、亡くなった方の関係者が参拝等することを避けるところですが、当方の神官さんははっきりしています。「夫婦、親子は喪に服すのは49日それ以外は特段、参拝、神事等の制限はありません。」と言っています。
返信削除よく考えれば、亡くなられた方の月日は1月~12月であるのに、全て喪中ハガキは11月中旬から12月までに送られるのは、道理に会いません。と言いつつ私の母は7月、父は2月に亡くなりましたが、それぞれの年の11月下旬に喪中ハガキを送付しました。
バラやんの街の神社は素晴らしい。
返信削除神社のHPなどで「不幸があった年の初詣は避けるように」書いてあるところがあります。そもそも人が悲しみを背負ったときに「来るな」という宗教が何処にあるでしょう。古代の意識で作られたしきたりも時代に応じて変革が必要です。事実、祓の祝詞も身体障碍者差別に通じるような部分は今ではカットしていると思いますよ。
もう一つ、ある神社からお祀りの案内が来ましたがその封筒に教育勅語が同封されていました。神道政治連盟の取り組みの一環でしょう。私はその神社には今後はお詣りしないでしょう。
神道政治連盟の取り組みは、我地方の神社も同じことです。神社の役員の集会では「櫻井よしこの大演説会に参加しよう」「祝日には日の丸を掲げましょう」と連盟の方は言っていますが、全く拘束力はありません。分担金はお願いします。だけは強く言います。神社の役員の中でも私を含めて、居心地の悪いものはあまりいないと思います。時々これでいいのかな?と思う事もありますが、これでいいと思っています。思想がないと言われればその通りですが、伝統芸能の継承は右翼思想と無関係だと思っています。」
返信削除世間のお付き合いは柔軟に大人の対応でいきたいものですね。ただ、私のような歴史好き民俗好きから言わせると、新政連の主張は日本文化の伝統とは全く異質な明治から敗戦までの皇国史観に基づくもので、戦争被害者への同情も反省もありません。個々の主張となると人権の配慮もない民族差別もあります。そういう基本ははっきりと理解しておく必要があるように思います。現下の現実政治の場面では非常に良くない働きをしています。
返信削除昨日の日韓合意に関して安倍晋三氏のフェースブックを見ると、コメント欄で「けしからん」と右翼の皆さんが荒れ狂っています。少なくない人々が神政連と関係があると私は見ています。これが現実です。嫌ですね。
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