2013年11月13日水曜日

挫折した草履製作

  七五三を満年齢で行うか数え年で行うかは諸説いろいろだが、息子夫婦は「楽しいことは早くしたい」ということだろうか、「数え3歳の今年する」と我が家に通告があった。
 「衣装は(私たちの)娘のときのものがあるからそれを使おう」ということになった。
 しかし、探してみると着物はあったが草履がない。その理由は解からないがないものはない。
 ということで妻が草履を買いに大型スーパーに行ったのだが、「値段が数千円もする!!」と言って、「記念写真に一瞬写るだけやろうから」と、100円で青色のビーチサンダルを買ってきた。
 そしていつものとおり私に、これを数千円の和装の草履のように加工せよ!と命じた。
 ということで、先ずは水性ペンキで白く下地を塗ってみたのが写真のもの。
 記念写真にチラッと写るだけならこれでも支障はなさそうだ。
 しかし、他の家族と一緒に神社で脱いだらその差は歴然だろう。
 それならと、生地や鼻緒や底などの材料や接着剤を試算してみると、結局、数千円ぐらいはかかりそうだ。
 と、いろいろ逡巡した結果、今回限りなら写真の一瞬に数千円かもしれないが、未来の孫たちに使いまわしをしたら高くもないだろうと、一番安い草履をネットで注文した。どう考えても、自作はその完成品以上の材料費がかかるだろう。
 とはいえ、自作をあきらめて購入に切り替えるとは何たる軟弱か!と自己嫌悪に陥るが、もう自分の娘ではない、孫つまり息子夫婦の娘の時代である。
 中途半端な作品でも、お嫁さんもお嫁さんの実家のお祖父ちゃんお祖母ちゃんも口では笑ってくれるだろうが「孫が不憫だ」との心も去来するに違いない。
 「そんなアホナことができるのは自分の子供までやろう」と夫婦で言い合って草履の自作をあきらめ購入を納得した。

2 件のコメント:

  1. 秋山小兵衛流に云うならば「それでよい、それでよい」というところですかな。もう一方のおじいさん、おばあさんも居られる事だし、ほどほどに、と、早く言える様になりたいと思う今日この頃です。

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  2.  ひげ親父さん、暖かいコメントありがとうございます。
     妻は私に「それなら日本橋の履物横丁へ行ってみて」と頼んだのですが、私があっという間にネットで注文したのに驚いています。
     商店街の履物屋さんには申し訳ないと思いつつ、ネットの便利さに手が行ってしまっています。

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