2011年6月25日土曜日

気分のよい鷽替え神事

 天神信仰で余りにも有名な菅原一族も、古代史となると「元は土師氏。本業であった古墳の築造、埴輪の製作の需要が低下したため、官僚、学者となる。奈良市菅原町周辺が故地。」となる。
 その故地に菅原神社があり、由緒では道真の誕生地とされている。
 各地の有名で繁栄している天満宮を超越した、この本家筋の天満宮の田舎ぶりはなんともいえない味がある。

 ここで、今日、「鷽替え(うそかえ)神事」が行なわれた。
 道真が神事の最中に蜂が襲来したが、それを鷽(うそ)が食べつくした故事に因むと言えば聞こえはいいが、鷽と嘘の語呂合わせで、嘘を真にするとか、やむを得ずついた嘘を清算するというような、ここまで来るとその馬鹿馬鹿しさが可愛いほど安直な祭である。

 よく言えば、神と人間との間に距離感のない、夏休みの子供会の夏祭りのような気分の、いたって気楽な神事を、太鼓に合わせて「替えましょ」「替えましょ」と言って楽しんで帰ってきた。
 この話を、老人施設の若いスタッフにすると、「鷽を替えて嘘が清算されるなんて、ええ祭やわあ」と喜んでいた。
 これまでのブログの数々の誤解と独断もみんなチャラになったので、精神衛生上極めて有意義な神事であった。

5 件のコメント:

  1. 昨日(25日土曜日)薬師寺東塔修理着工法要に行きました。炎天下でしんどかった!「粗飯」の昼食を用意していますのことでした。これがまさしく「究極の粗飯」の「日の丸弁当」で白飯に梅干、奈良漬け2切れと胡麻塩。バナナ1本でした。管主の挨拶で「日の丸弁当」のいろいろ能書きは言っていましたが、バナナもスーパーのオーナーの寄付とのことでした。私から見たら「安くつく」「食中毒の心配はない」「食べ残しが少ない」の薬師寺商法と思いました・・・。でも時節柄面白い発想だと思いました。

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  2.  道明寺の「鷽替え神事」も大のオトナが「替えまひょ」と嬉々として境内を歩き回る様はなんとも可笑しいものです。二年連続で通いましたが「金のウソ」にはめぐり合いませんでした。(二年位では無理ですわな)。
     スノウさん、行っておられたのですか、さすが!日の丸弁当浪速の天神祭にも「白蒸し」といって蒸したもち米に梅干し1個というお弁当があります。神様に備えた神饌をお下がりとして頂くというものだそうです。祭りには何回も行ってますがまだお目にかかってはいません、今年こそ、ゲットしようと思います。

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  3.  スノウさんのコメント・・面白すぎます。是非ブログを開かれるよう期待をしています。その気になったらメールをください。

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  4.  ひげ親父さん それは、お盆の時の蓮の葉に包んだ白蒸とは違うのですね。お盆のは、黒豆みたいなのが入っていますね。私は、あの白蒸が大好きです。

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  5.  違うようです。天神橋筋商店街の「薫々堂」が天満宮に納めるのだそうです。祭りに参加した「講」の人々の為のものだそうで一般に販売しているかどうか、今年確かめてきます。
     それはそうと、最近、ミナミやキタで見かけるようなギャルがごく普通の神社や寺院にお参りしているのを見かけます。ちゃんと拝礼の手順を踏み、社務所に謂れを聞いたりして本格的なものです。近頃流行りの「パワースポットめぐり」とやらのようですが、顔なじみの神官に聞くと「結構多いです」との事、ひと昔前に流行った「スピリチュアル」ブームのような気も?安斎育郎さんに解き明かしてもらいたいものです。

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