2024年9月21日土曜日

ヨーロッパは遠くない

    たまには大きな話もいい。

 日本共産党志位議長ら訪問団のヨーロッパ歴訪のことだ。
 過日、日本共産党は、ドイツのシンクタンク・ローザ・ルクセンブルグ財団、イギリス労働党・コービン前党首、ドイツ左翼党、ベルギー労働党、欧州左翼党、欧州議会、フランス共産党、服従しないフランス、フランスの緑の党などとの濃密な意見交換を行った。

 私は動画ではなく活字(赤旗で5頁)で読んだが、久々に読んでいて感動を覚える「報告」だった。
 活字が「しんどい」方は、JCPと検索し、この動画(志位議長の報告会)見て聞いてもらうとよい。

 ざっとした思い出を言うと、昔はヨーロッパではイタリア共産党やフランス共産党は大きな政党だったが、日本共産党の自主独立路線とは異なり、ソ連共産党寄り?の路線であったためソ連崩壊の影響を大きく受け一時期停滞していた。しかし、そういう過去の反省を克服して、今、各国で大きな存在感を示している。

 日本のニュースでは、ヨーロッパの政治はまるでNATO中心で展開しているかのように見えたりするが、今回の報告で、非常に理性的な左翼・進歩勢力ががんばっていることに新鮮な刺激を受けた。

 ウクライナの流血という惨事を前にしてのことだが、ただ軍事ブロックの強化・対立でよいのか、極右・排外主義の台頭に対して人権や自由をどう擁護するか、そして、平和や環境や社会保障や労働環境、それに大学授業料無償化などなどでヨーロッパの到達している水準、そういう社会的ルールを日本でもどう定め向上させていくか・・。興味は尽きない。

 特に労働時間を削減する課題は、エネルギーの削減ひいては環境問題に結びつき、雇用の拡大になり、家事労働の質を変えてジェンダー平等を推し進めるとの議論も楽しい。

 週32時間労働や4週間以上のヴァカンス、そして労働時間外には「つながらない権利」、・・「〇〇反対」だけではない楽しい目標、この報告を読んでいて目前の選挙政策が豊かになっていく。
 日本政府の金をばらまくだけの「外遊」に比べて、なんと実のある野党外交だろう。

 与党や「ゆ」党、それに一部労働団体などからの反共攻撃で野党共闘に一定の困難が生じていることは事実だが、将来には、日本共産党の積み上げてきたこういう野党外交が「与党外交」となって開花するに違いないと私は思っている。

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