2024年7月17日水曜日

地球沸騰の犯人はここにも

   いよいよ夏本番だが、「とっくの昔に夏本番だ」とわが家の蝉も鳴いている(写真)。
 
 「地球は寒冷期に入っている」との机上の主張もあるが、実際に直面している課題に答えずして何の学問か。騙されてはならない・・・というのも、

 岸田政権や電力会社は、GX(グリーントランスフォーメーション)を言っている(だいたいが日本語で語るべき課題をやたらに横文字で語るものには嘘があるが)。
 内容は化石燃料中心の産業構造・社会構造をクリーンエネルギー中心に転換すると謳い、原発こそ脱炭素社会の要請に沿うものだとの主張である。

 しかし、原発の建設までに膨大なCO²を排出すること、終了後も10万年の後処理が必要なこと、後処理とは膨大な人間の活動でそれはイコール膨大なCO²であることをあえて伏せている。

 以前に私は元京大総長松本先生の「宇宙太陽光発電所」の話を聞いたが、先生は「地球の資源を使い切ってはならぬ。そういう資源は未来の世代に残さなければならぬ」とおっしゃっていたのに共感を覚えたものだ。
 原発の「利益」を享受できるのはせいぜい3世代。その後の後始末の負担は3000世代以上に及ぶ。「わが亡きあとに洪水よ来れ」という精神の貧困につけ込んだ施策ではないか。

 そして、この短文ではあえて原発事故による全く桁違いの環境破壊を横において語っているのだが、原発で生み出されている熱エネルギーのうち発電に回されているのは約3分の1。残りの3分の2は熱のまま海に捨てられている。1基あたり1秒間に70㌧、海水を7度温めているといわれている。

 例の福井地裁判決は関電の「原発は環境によい」との主張に対して、「環境問題を原発運転継続の根拠とすることは甚だしい筋違いである」と応えている。原発は地球温暖化の共犯者といえる。
 暑い夏に頭を冷やして考えてほしい。

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