2023年12月22日金曜日

冬なか冬はじめ

   「冬至冬なか冬はじめ」という言葉は誰が言ったか知らないが的を射ている。
 暦でいえば「冬なか」だが季節でいえばまだ「冬初め」で本格的な冬はこれからだ。
 と言いながら、今年は冬至に厳しい寒波となったが、冬本番はまだ一月ほど先になる。

 実は私の誕生日はそういう冬真っ只中だが、誕生日とは関係なく冬には滅法弱い。

 母が最晩年に私と話をしていた折、「あんたが生まれたとき大雪の日やったなあ」と私に同意を求めるように語ってきた。
 生まれた赤ん坊が「今日は大雪だ」と感じたとでも言うのだろうか。
 冬になると、あのときの頓珍漢な会話を思い出す。

 さて、現在われわれが使っている暦・グレゴリオ暦は基本的には「冬至正月」の亜流だと思う。
 冬至か、春分か、それとも立春か、何を正月にしたいかは人や民族でそれぞれであるが、アジアの旧正月の人々は「立春正月」の亜流ではなかろうか。
 いずれにしても、農耕作業のスタートと重なるし、日脚(日照時間)に太陽や生き物すべての再生・快復を感じたのだろう。

 そんな先人たちの思いを想像しつつ、ゆず湯に入って、美味しいものでも食べることにしよう。

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