2023年8月7日月曜日

動物福祉

   8月3日の朝日新聞に桑名・多度大社の「上げ馬神事」に関わって、「動物虐待、伝統行事問う声」という記事が掲載されたが、時代に即して伝統行事も改善されるべきだと私は思う。

 動物虐待のことではないが、京都の祇園祭の鉾の上の神事や仏事の多くが女人禁制みたいなものになっているのも、古い死や血を穢れとする意識に乗っかって「女性は穢れている」としたもので、当事者の皆さんが即刻改革すべきだと思っている。

 ところが、現代欧米の主要な議論は『動物福祉』になっており、「動物に一切の苦痛を与えてはならない」という法律も広がっている。
 イタリアではロブスターを即ゆで上げたのが動物福祉に反するということで高額の罰金刑が言い渡されたりしている。

 これだと日本の活け造りは論外で、通常のお刺身も茹蛸もアウトになりかねない。
 ちなみに、例の大臣室で賄賂を受け取った農水大臣は、「狭いケージに閉じ込めた養鶏場は動物福祉に反する」という国際世論を退けてもらいたいというのがテーマの贈収賄事件であった。

 この辺りの基準となる考えは、今のところ私の頭の中ではまとまっていない。
 そういう意味でこの朝日新聞の記事はあまりに上っ面で、この問題の抱えている国際社会の流れやその考え方の是非、さらには本質的な倫理観などを問題提起していないのがつまらない。

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