前編集長は毎回題字横に七十二候を書いているから、それを踏襲すれば今回は当然に白露の次候の『鶺鴒(せきれい)鳴(なく)』となる。
鶺鴒は『恋(こい)教え鳥』という美しい異名があるが、その由来は日本書紀にある。
伊弉諾(いざなぎ)、伊弉冉(いざなみの)の二神、『遂に合交(みあは)せむとするに、而も其の術(みち)を知らず、時に鶺鴒あり、飛び来つてその首尾(かしらを)を揺(うごか)す。二神(ふたはしらのかみ)みそなはして之に學(なら)ひて、即ち交(とつぎ)の道を得つ』とあるから、正確に言えばSEX教え鳥となる。
岩本久則氏の著作にはこんな件があった。
🔳女の子が生まれたので出生届に「鶺鴒」と書いて区役所に足を運んだが、「鶺鴒」という字は不適当だから受け付けられないとなり押し問答。
後日、上役と共に訪れた担当者は、裁判の判例を出して「抵抗してもダメです」「子供が学校へ行くようになったら皆に笑われますよ」・・・🔳
中学生ぐらいで日本書紀を知っているガキ坊主は少ないだろうが、中にはマセたガキ坊主がクラス中に講釈するかもしれないから、思春期の娘にとっては辛いかもしれない。
そんな話を別にすれば、鶺鴒は人間の生活圏の近くにいて、しかも可愛い。
さて、七十二候のところにどう書こうか。
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