2021年6月20日日曜日

ワクチン接種の自治体間格差

   私のかかりつけ医は名医か迷医か判らない(ほんとうに判らない)が、コロナのワクチンについて「若い人には不要などの意見がありますが」と聞くと、「機会があれば絶対に接種しておくべきだ」と断言し、私自身2回の接種を終えたことを言うと、「それはよかった。1週間経てばもうどこへでも遊びに行ってください」と宣うた。
 別に遊び回る予定など微塵もないが、そこまで言われると悪い気はしない。
 そこまで言われなくても、漠然としたコロナの不安(罹ることもうつすことも)がワンランク解消したことは間違いない。

 少し遡るが、今回のワクチン接種の初期の予約の問題というのは非常に気分の良いものではなかった。少ない数量を高齢者どおし早いもの順で競わせるかのようなシステム、自治体や場合によってはラインかインターネットに限るというようなとんでもない現実無視、昨年初春頃のマスク騒ぎでドラッグストアに買い占めに並んだ人々の映像が頭をよぎり、私個人はラインで対応可能だが、早々に予約するのは蜘蛛の糸のカンダタめいて逡巡した。

 しかし、6月14日の『予防接種を終えた』に書いたとおり、パンデミックの収束のためにはワクチン接種は科学的に考えて有効だと私は考え、外形的には政府の宣伝めいた施策に乗ったように見えても、ここは接種すべきだと考えて行動してきた。

 さて、そんなものでワクチンの接種状況を友人たちにメールで尋ねたところ、「今2回目終了し待機中」というドンピシャの1名の外、ほとんどの友人は「1回目接種完了2回目予約済」だった。ただ大都市で未だ1回目の接種を受けていない方、さらには1回目の予約も取れていない方もいた。
 政権によるオリンピックの強行で感染力が桁違いの変異株の恐怖があるから、みんなできるだけ早く接種を完了されることを祈るばかりだ。

 比較的スムーズに進んでいるわが町は人口が4万人にも満たない自治体で、娘が通っていた大学の学生数よりも小さな町である。彼の平成の大合併にも孤塁を守った(自衛隊弾薬庫の助成金があるという事情もあるが)。
 結局、今回のワクチンの接種状況を見て感じるのは、「小さな自治体はコストパフォーマンスが悪い」「広域的な行政が効果的だ」みたいな市町村大合併や、大阪の府市一元化いわゆるトコーソーが如何に行政力を弱体化させたかが表れているように感じている。

 株式会社の理論、費用対効果の理論で人員を削減して民営化・外注化するように地方自治や公務を語ったことが如何に危険なことであったかが、今般のワクチン騒動で明らかになったのではないか。

 (写真はギボシの花。記事とは関係ありません)

1 件のコメント:

  1.  インド株が脅威になっています。大規模接種会場も作られてきていますから、状況を侮らずに接種をされる方がよくないでしょうか。
     当初は「持病があるから接種は無理」と言われていたOさんも、主治医のGOサインが出てすでに1回目は済んだそうで、一安心のようです。

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