2021年6月30日水曜日

今日は夏越の祓

   医学や科学がまだ不毛の頃、人々は疫病の脅威をどう感じ、その対処方法をどう考えたか。備後国風土記は、『北海にましましし武塔(むたふ)の神が宿処を借りたまふに、弟の巨旦将来は惜しみて借しまつらず、兄の蘇民将来は借しまつりき、・・即ち詔りたまはく、吾は速須佐の雄の神なり、後の世に疫気あらば、汝、蘇民将来の子孫といひて、茅の輪を以て腰の上に着けよ』と書いているのは非常に古い記録である。

 要するに、古代には、茅の輪を腰に帯びるという習俗が存在し、それが疫病対策の呪術と信じられていた。腰につける茅の輪も潜る茅の輪も広義では同じ祓えであろう。

 夏越の祓(茅の輪行事)をみると、コロナ禍の今、古代人の疫病への恐怖感が実感できる。神社本庁の皆さんも、他国や他民族の悪口ばかりを言うのでなく、「開催するならオリンピックスタジアム入口に大茅の輪を」と主張すれば少しは愉快なのに。そういうユーモアのセンスはないのか知らん。

 写真は大和国一宮率川神社の茅の輪、月曜日に潜ってきた。雨も降ってきて私以外に参拝者は来なかった。それにしても巣ごもりの内に上半期終了。時の経つのだけは早い。

1 件のコメント:

  1.  「みな月のなごしのはらえする人はちとせのいのちのぶといふなり」という和歌を詠いながら8の字に茅の輪を潜りました。現代科学就中医学から言って茅の輪を潜って命が伸びるなどとは爪の先も信じてはおりませんが、定期的に疫病に見舞われた昔から庶民はこんな風に祈り願ったのだろうなと感じることは意味のあることだと思います。

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