エノコログサのエノコロというのは「犬の子(イヌコロ)」のことで、漢字では狗尾草で犬のシッポ。
海を渡ると少しだけ見立てが違って、英語ではfoxtail gtass で狐の尾。
それよりもよく知られている名前はネコジャラシ。
さらにはケムシグサ。これ漢字だと今一つだが、
この「ケムシグサ・毛虫草」がなかなかいい。私は嫌いでない。
この草も近頃我が街では見かけることが少なくなった。
そういえば「引っ付き虫」の代表格ともいえるオナモミは全くと言っていいほど見かけなくなった。
我が世の春(秋?)は盗人萩(ヌスビトハギ)だけが謳歌している。
先日、その貴重な?エノコログサを数本手折って義母のところに持って行った。
穂のところを千切ってグーの手でニギニギすると、ほんとうに毛虫が這い出してきたように見える。
義母も「ケムシグサや」と言って喜んでくれた。
妻が「髭や」「眉毛や」と言って鼻の下や眉毛に当てたのにも喜んでくれた。
ほかの入所者の方々のところにも回って見せるとおおむね喜んでくれたのだが、中にはホンモノの毛虫だと思って驚かれた方もいた。
このあたりの兼ね合いが難しい。
私は老朗介護の中で日々予習をしているつもりだが、こんなときには「エノコログサの毛虫遊びなどつまらん。子ども扱いしよって」と怒ったりせず、「外の季節を教えてくれてありがとう」「そんなことをした頃もあったなあ」と素直に喜べる年寄りになりたいと思っている。
偉そうで怒りっぽい年寄りは嫌われる。
写真は義母がニギニギで「毛虫」を出しているところ。
穏やかな秋の日だった。
のそのそと手から顔出すケムシ草
「偉そうで怒りっぽい年寄りは嫌われる」は同感です。でも自分を振り返ると・・最近、なぜか街を歩いても電車に乗ってもが腹立たしいく感じる事が多いのでしょうか。ですから以前よりは出歩かなくなりました。
返信削除嫌われ年寄りの仲間になっています。「反省!」でも何故「反省」しなければならないのでしょうか?
同感! 理屈を聞いて悟れないのが凡夫なのでしょう。
返信削除しかし、年寄り仲間内でも聞いていてしんどくなるほど怒りまくるのはいただけません。・・と、私は毎回反省しています。
今月は月初から腹の立つことがあり、怒りまくり嘆きまくっておりました。その話はいずれまた・・・