2016年4月26日火曜日

チェルノブイリから30年

  1986年4月26日にチェルノブイリ原発が爆発してから30年。
 どれだけ多くの死者や病人が出て、地獄を見たかは「チェルノブイリの祈り」(スベトラーナ・アレクシェービッチ・岩波現代文庫)に活写されている。
 その後のチェルノブイリ原発は、核燃料を取り出し廃炉処分することもできず、金属とコンクリートで造られた「石棺」と呼ばれる建造物で覆ったまま30年。
 石棺が劣化してきたので丸ごと新シェルターと呼ばれる建造物で覆う工事がいま進行中。
 その作業現場は除染後の今も毎時100マイクロシーベルトを超している。
 
 フクシマでは凍土壁が一部完成したらしい。年間ランニングコストは10億円超。
 遮断された汚染水は何処へ流れる? フクイチには雨が降らない? 汚染物質の処分方法は決まっていない。
 高濃度の汚染水は止めると言うが、低濃度だって大量であれば海が汚染されることは小学生でもわかること。
 フクシマだって、石棺で覆うしかないのではないだろうか。

 九州で中央構造線沿いに想定外の地震が頻発。
 本震だと思っていたら前震だったとか。1週間で収束するはずが収束しないとか、地震の専門家がテレビの中で「想定外で今後のことも解らない」と言うのに川内原発だけは想定内で安心だと発表。ということは、爆発したときは想定外ということになる。解ったようで解らないおかしなロジック。
 NHKの籾井会長が「公式発表をベースに報道するように」指示。
 それは大本営発表に沿って報道した時代と変わらない。

 北海道五区補選の結果は残念だったが、千歳と恵庭という丸ごと自衛隊の街以外では池田さんが勝利している。千歳と恵庭だって、強烈な管理・統制の下でも相当な自衛隊関係者が反自公に投票した。
 中央構造線だけでなく、政治の地殻変動も起こっていることを見なければならない・・と、自分に言い聞かせる。

 写真はトルコの反原発ポスター。トトロの国から輸出しないでと願っている。

2 件のコメント:

  1. 野党共闘が成功した北海道は惜敗で共産党の応援を拒否した京都では勝利(?)する、というこの事態、まだまだ難しい状況は続くのだろうが、でも勝利したはずの菅ちゃんの清々しくない表情がすべてを物語っているようだ。野党共闘着実に前進していると思う。

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  2.  北海道で野党共闘は十分成功したのだろうか。3月段階の世論調査では2桁の差がついて負けるはずの候補者がここまで善戦したのだから成功でしょう。無党派層でも勝ったのですから「共産と組んだら無党派層が逃げる」という迷信が打ち破られた意味も大きい。同時に、日刊スポーツの「政界地獄耳」というコラムは、自民が小泉進次郎を2度投入して成功した一方「民進が生活や共産の幹部が応援に入るのを露骨に妨害、民進の候補者であることを強調したがった。それが裏目に出た。」と評論している。案外的を射ているのかもしれない。

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