「違憲状態であるが違憲ではない」などという訳の判らない日本語が大手を振っているが、いや、そういう指摘をするのは恥ずかしいほど私も乱れた日本語を多用しているのだが、よく言われる誤用の例に「情けは人のためならず」というのがある。
「情けをかけるとその人が甘えたり反省しなくなるから結局その人のためにならない」という誤用である。
そんな誤用的新解釈をしたくなる事件が起こった。
身近な冬鳥の代表はジョウビタキではないだろうか。
雄の頭は白髪で、衣装はまるで紋付のようであるから「尉」。
ヒーッ ヒーッ ヒーッ ヒーッ と鳴いた後、カチカチカチと火打石で火を焚くように鳴くから「火焚き」。
で、「尉火焚き」。
綺麗な鳥だし声も悪くない。そして、人家近くに定期的にやってくる。
私は小さな庭に野鳥のための水飲み場を作っている。といっても、使わない生け花用の水盤を置いているだけだが、ここに野鳥が水飲みと水浴にやってくる。
窓の内側から見ていて楽しいものである。
そして例年どおり、北風に乗ってジョウビタキがやってくるようになり、水盤の縁にとまって水を飲んでいた。
すると突然、ヒューッ バタバタバタとモズがジョウビタキを襲ってきた。
暫しの空中戦の後ジョウビタキは逃げおせたが危機一髪であった。
私が置いた水飲み場のせいでジョウビタキは危うく私の目の前で殺されそうになったのだ。
そのとき私は、「水盤(情け)は尉火焚き(人)のためならず」という日本語の誤用を頭に浮かべながら、暫し冬空を憂鬱な気持ちで眺めていた。
大きな声では言えないが、そんな気持ちを、バッタや芋虫がモズに食べられているときには湧かなかったし、モズだって生きていくためには必死なのだということは理屈では判るのだが・・・・。人間(要するに私)は勝手なもんである。
それ以来、モズは(待ちぼうけ)の「守株」よろしく我が家の前の電線で縄張りを宣言し、毎日、定期便のように挨拶をしていてくれていたジョウビタキは来なくなった。
PS 「違憲状態だが違憲でない」は流行語大賞にノミネートもされなかった。
それどころか、テレビドラマが二つとCM、それにIOCでの誇大広告とい
う4つだった。
これが現代の文化状況だろうか。
ちょっと批評のセンスまでもがこの国では劣化していないか。
読者の皆さん、こうなったら私たちの流行語大賞を選びませんか。
よかったらコメントをお寄せください。
私なら「汚染水の報道は完全にブロックされている」ですね。
誰が言ったかって、私です。
昨日の新聞のコラムのパクリですが、笑えないブラックジョークがありましたのでコメントします。
返信削除特定秘密保護法成立・・・安倍首相から国民の皆様へ
これで、私も言えない。「核の保有、徴兵制」
追記
野鳥の嬉しい仕業と思いますが、山の中腹に私が放置した畑があります。先週の日曜日、1年振りにその畑に植えてあるキンカンを取りに行った時のことです。大きな南瓜(かぼちゃ)が3個自然に生っていました。ほうほうの体でやっと家まで持ち帰りました。嫁さんが「こんなに大きな自然のかぼちゃは、大味で美味しくないやろう。」と言いつつ、実験に料理してもらいました。ところが予想に反してその美味しいこと「家で作ったかぼちゃより味は↑」でした。今日はその畑の草刈りを1日やります。南瓜の種は大事に取っておいて、畑に野鳥様がしてくれた様にバラ蒔こうと思います。収穫出来たら報告します。
バラやん、コメントありがとうございます。ブラックジョーク了解。流行語にしましょう。
返信削除さて、丁寧に栽培した野菜が上手くいかなくて、放ったらかしの土手南瓜の方が美味しいというようなことってありますあります。
小さくても農作業は大切なものです。本や教室に無い哲学を教えてくれます。