2013年12月13日金曜日

バーチャル体験

  天平時代の大仏殿、東塔、西塔のバーチャル復元と地下の僧坊跡の透視の実験に参加した。
 奈良先端科学技術大学院大学と慶應義塾大学が研究開発したものである。
 タブレット型コンピュータをそこにかざすと創建当時の景色に代わるのは「なるほど」と思わされるものだったが、「どのシステムが一番臨場感がありましたか」と尋ねられても、マンがよいのか悪いのか、ちょうど実験中だけ『晴天』に見舞われて、画面が見ずらいのなんの・・・あまり的確な意見を述べることができなかった。(私たちがすべて終了した頃にどんよりとした冬空に代わり、絶好のテスト日和になったが後の祭り。)
 私が今回の実験に参加したのは平城宮祉のことがあったからで、奈良県と国土交通省は平城宮祉をテーマパークのように「復元」することによって観光客を呼ぼうとしていて、実際にコンクリ舗装工事等が始まっていて、このまま行けば、ウルトラ級に学術的価値の高い地下の木簡等が朽ち果てるし、復元する建物等も学術的な正確さよりも、身びいきの勝った派手なものになろうとしているからである。
 それよりも、このバーチャル復元の技術で学術と観光が両立できないかと考えたからである。
 だが、正直に言えば、このタブレット型コンピュータでは、見易さという入口でずっこけてしまうと思う。 がんばれ、両大学。

 観光シーズンも峠を越して大仏殿も比較的すいていた。
 これなら途中で詰って騒いだとしても恥ずかしくないと、妻が大仏様の鼻の穴に挑戦した。
 少しバタバタしたがどうにか抜けられて鼻高々だった。

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