2013年12月17日火曜日

執金剛神立像

  1年に1日、12月16日(良弁の忌日)しか公開されない秘仏なので一度は見てみたいと思っていた。(なお、去年と一昨年は公開されておらず3年ぶり)
 それで、東大寺開山堂の良弁像にお参りしたあと三月堂(法華堂)に足を運んだ。、
 それは三月堂の本尊?執金剛神立像(しゅこんごうじんりゅうぞう)で、かの有名な不空羂索観音像の裏に後ろ向き(北向き)に安置されている。

 衆生を救うという仏教、あるいはそういう思想以前の国家仏教にしても、普通に考えれば立派な仏像を「どうだ」と見せることによって教えを広めたいと思うように思うのだが、どういう理屈で『秘仏』という制度を先人たちは考えたのだろう。
 「出し惜しみした方が市場価格が上がる」というような打算だとは思いたくない。
 ただ、そういう制度のおかげで、極めて劣化が少なく保存状態のよい天平仏を見ることができている。ありがたい。

 さて、 執金剛神像の髻(もとどり)の元結(もとゆい)紐の端がないのは、平将門の乱のおり将門誅討の祈願を行ったところ、元結が大きな蜂になって飛び去り将門を刺して乱を平定したためと言われている。
 祈願した、・・将門が敗北した、・・という事実からこんな創作をしたのは誰だろう。
 大昔にもブロガーみたいに「何か言いたい」人がいたのだと想像する。

 今、戦後民主主義を総決算するという晋三の乱や徹の乱が起こっている。
 執金剛神さん、秘仏なんていうのに安住せず、出番ですよ。

4 件のコメント:

  1.  敗戦後の戦後民主主義が芽生えてきたからこそ、日本はそこそこ発展してきたと思います。私が今一番関心を寄せているのは、北朝鮮の粛清(銃殺・火炎放射機で焼き尽くす)こんな事を平然と行う、こんなことは犬畜生でもしません。ヤフーのメールの支持率?を見ましたらこの記事が「おもしろい」が日本では一番高く30%以上です。何か空恐ろしいものを感じます。

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  2.  戦後民主主義をボロクソに言う方がおられますが、そして、いろんな未熟さがあったとしても、戦後民主主義はこの国の宝だと思います。
     その基準からすると、北朝鮮は論外ですし、中国の一方的な防空識別圏も不当です。
     そして重大なことに、安倍内閣のしていることは、北朝鮮や中国のそういう非民主主義な所業と紙一重だということです。そういうことごとを談論風発で語り合うことが大切だと思います。

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  3. 和泉の槇尾山の施福寺にも秘仏があるのですが、NHKの番組の取材では、ああいいですよとあっさりと秘仏を見せてくれて、なんとまあおおらかなと感じました。モノを大切にするということとモノの形はいつかは滅びるという認識のバランスが大切なんやと思います。

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  4.  秘仏とは少し違いますが、『撮影禁止』もありますね。
     非常に古く脆いから光線を制限しているなら解りますが、そうでもなさそうです。
     飛鳥大仏などは我が国最古の仏像ですが、「撮影して親しんでくれたら仏様も喜びます。」と言って撮影を奨励さえしてくれます。
     結局、多くの「撮影禁止」はパンフや写真を買えということかと勘ぐってしまいます。

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