2026年10月27日火曜日

活字文化の日

    今さらいうまでもないが「夜長」は秋の季語。そして「夜長」というと読書となる。
 11月3日の文化の日を真ん中に挟んで10月27日から11月9日の2週間が「読書週間」で、初日の10月27日は「文字・活字文化の日」。
 始まりは1947年。「平和な文化国家」の基礎は読書からということだった。だから今年は「第80回読書週間」になるが、「平和な文化国家」からも「文字・活字文化」からも息切れの声が聞こえてくる。

 「解らないことはスマホに聞けば簡単だ」と中学生の孫などは言い、「答えにたどり着くまでの文章を探す無駄の中にこそ知恵が生まれる」という祖父ちゃんの主張は「古い」とバッサリだが、そんな中、先日、実に合理主義、実利主義とは真反対の本を読み終えた。
 著者は明治41年生まれの青森の八甲田神社創立者・宮司小笠原壽久氏で、氏が経験・見聞した心霊的な体験談『神考記』で、きっと親戚にあたられるのであろう歴史学者小笠原好彦先生から「現代の日本霊異記と思って読みなさい」としていただいた本である。

 戦後民主主義をアメリカによる日本人の善き精神への蹂躙ととらえる著者の通奏低音のような主張や個々の「霊的な体験」には少なからず同意はできないが、人知を超える力というか流れに首を垂れるべしとの意見には賛成する。
 少し文学的にいえば、私の慶応生まれであった祖母などは「キツネに騙された」体験を信じて疑っていなかった。
 そういう意味では敗戦までは、圧倒的な日本列島に神霊は生きていたが、いわゆる経済成長とともに神霊は追いやられ、神霊が纏っていたモラルや謙虚さも大いに後退した。著者の義憤も解らないわけではない。
 読みやすい体験談でありながら読み続けるのが「しんどい」本でもあったが、少しは栄養を戴いた気になった。

    【おまけ】10月25日投開票の岩手県遠野市議選での共産党の奥寺候補の当選(空白克服)がFBに上がっていた。
 そのバンザイの写真の背景にはしっかりと「神棚」があった。
 1960年代~1990年代の共産党の副委員長小笠原貞子参議院議員がクリスチャンであったことは有名だし、思想信条の自由を最も大事にしている共産党だからこういうことも当然なのだが、この神棚には少しほっこりするものを感じた。これは「おまけ」の話。
 

1 件のコメント: