2025年12月6日土曜日

イスラエルの原発から考える

    原子力百科事典(ATOMICA)によると、『イスラエルは国内にエネルギー資源が乏しく、石油輸入もアラブ諸国の多くと敵対しているため、潜在的に不安定であることからも、原子力発電導入に積極的であった。1984年から1985年にかけて、フランスとの間で原発導入について話し合いがもたれたが、主に資金的な問題により進展を見なかった。ただし、研究炉はソレク原子力研究センターとネゲブ原子力研究センターにある』ということらしい。
 つまり、核兵器を所有していることは世界では自明のこととされているが、日本のような大規模な原発は建設されていないようだ。

 さて、戦争であっても原発への攻撃はジュネーブ協定により禁止されているが、ウクライナのザポリージャ原発はロシアが攻撃をして占拠されたし、イスラエルはイランの原発にミサイルを撃ち込んだ。
 という世界の現実を見つめると、軍事大国イスラエルが本格的な原発を建設していない理由がはっきりする。原発は国の存亡を考えた場合危険極まりないのである。
 翻って日本では、原発再稼働が次々と進み、総理大臣が台湾有事の名の下に海外での紛争に参戦することを明言した。

 地震大国の島国に50基を超える原発を並べて軍備増強と海外参戦を口にする。この国はいつからこんな幼稚な国になったのだろうか。
 戦争と原発事故続きで話を進めるならば、臨済宗妙心寺派管長河野太通老師は次のように語られている。
 『戦争や原発事故が起こって初めて罪が発生するのではない。戦争前、事故前の平和な時に何もしないこと、無関心でいることは、罪を犯しつつあることなのです』

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