それでも地球は回ってお彼岸がやってきたのでおはぎを買ってきた。
これをおやつに食べると食べ過ぎになるので「分解したら米と豆でないか」と昼食の主食にした。
牡丹餅(ぼたもち)とお萩(おはぎ)は春秋で名前が違うだけという説もあるが、おはぎはもち米と小豆の餡は粒を残し、牡丹餅は餅もすべて搗いて餡はこし餡と厳密に分ける説もある。
この粒粒を残した餅や粒あん状態のことを地方地方では半殺しというのは有名な話で落語にもある。
で私は、餅の状態も餡の状態も半殺しが大好きだ。
小さいころ我が家では、甲子(きのえね)の日には大黒様の掛け軸をかけて赤ご飯を備えていた。
赤ご飯を山盛りに持って、お茶碗の蓋をかぶせ、蒸気の加減で蓋がガチャンと落ちると「大黒様がめしあがられた」「よかったよかった」と父母は言っていた。
こんな毒にも薬にもならないような風習は伝承してもよいが今はもうしていない。
それを合理的科学的ととらえるか、心の余裕が狭まったととらえるかは微妙である。
言いたいことは、赤ご飯もお萩も、赤い色は魔を払う目出度い色だということだ。
お萩を食べて年度後半の安寧を祈りたい。
子供の頃はおやつといえば「蒸し芋」だった。お彼岸の「おはぎ」は上等モノだった。茶碗のまじないは知らなかった。大黒さんを祀るのは商家だったのでしょう。
返信削除古来、赤い色は魔を払う目出度い色とされていました。好い話だと思います。
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