2023年2月17日金曜日

気球に笑う人々

   アメリカもアメリカなら中国も中国で、さらにひどいのは日本も日本だ。
 誰かが嘘を言っている。例の気球のことである。把握している事実(証拠)を出して議論すべきが民主主義でないか。

 アメリカはスパイ気球だと言い、中国は通常の観測気球だと言う。証拠を出せばわかることを出さない奴が嘘を言っているはずだ。

 日本だって、2019年にも2021年にも見捨てていたのが何時何をもって脅威になったのか。「証拠は軍事機密だから明らかにしない」の発言には背筋が凍る。この発言の方が気球より怖い。

 ウクライナ以降、「このままでは国民の生命さえ守れない」とさえ言えば何でも通る風潮は、多くの方々が指摘する「戦前」ではないか。

 証拠のない嘘を見破らなければならない。相手が中国だってアメリカだって。

 私自身は大きな二つの嘘に騙された痛恨の経験を忘れていない。「フセインは大量破壊兵器を持っている」「原発は兵器でなくて絶対に安全だ」。
 ・・・そして元首相は国会で119回嘘をついたと国会事務局が指摘しており、そのせいで現場の国家公務員が自死に追い込まれた。もう、みんな済んだ過去の話だとでも・・・。

 「真夏の東京オリンピックは快適な気候だ」という嘘は「馬鹿が★」で済んでも、「戦闘機で撃ち落とす」という話には冷静さが必要でないか。
 そういう指摘がマスコミから聞こえてこないことに私は怒っている。

 ※ 以上の記事をアップできるように用意していたところ、朝日16日夕刊に小さく主見出し「気球 意図せず侵犯か」袖見出し「米紙報道 〔風の影響〕見方も」として、ワシントンポストが複数の米政府関係者の話として、中国南部の海南島で打ち上げられたときから約1週間、気球を追跡していた・・風の影響で米本土に到達した可能性もある・・」と掲載した。
 まるで明日にでも中国軍が日本に攻めてくるかのような日本政府発表とのこの落差は何だ。
 人工衛星かなんかで気球の打ち上げ当初から偵察していたのはよいけれど、気球が流れてきたのは許せないらしい。
 国際詐欺事件ではないけれど、証拠のない話には乗ったらあかん。
 

1 件のコメント:


  1.  18日の朝のニュースではアラスカで撃ち落とされた気球はアメリカの愛好家の気球らしい。しかも、すでに地球を11周廻っていたという。
     そういう中で、気球を巡って「自衛隊機による撃墜の基準を見直す」と語ったり、「脅威かどうかは秘密だから公表できない」という発言は看過できない。
     ウクライナ以降、思考停止病が広がっていないか。


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