2015年6月29日月曜日

紫蘇が好き

 以前にホームセンターで豆の種(つまり豆)を買ったとき「この種(豆)は食べるな」という注意書きがあった。食べると危険な種(豆)とは何とも不自然な話である。
 TPPが成立するとダンピングのような農産物で日本の農地は崩壊する。
 その後には、救世主のような飛び切りのGM(遺伝子組み換え)種子と農薬が輸入されるが、数年後には薬漬けの農地はさらに疲弊する。・・・・そういうことが世界中で起っている。
 「農業近代化」の名の下に世界の途上国の農民がモンサント社とライセンス契約を結ばされているが、その内容は・・・、
 ●自分の農地で採れた種子を翌年使用することは禁止
 ●毎年種子はモンサント社から購入
 ●農薬は必ずモンサント社から買う
 ●毎年ライセンス料をモンサント社に支払う
 ●何かトラブルが起きた際はその内容を他者に漏洩しない
 ●契約後3年は、モンサント社の私設警察による農場立ち入りを許可する・・・・というものだ。
 詳細は堤未果著「(株)貧困大国アメリカ」に詳しい。

  おかげさまで、モンサント社と契約していない我が家の庭には、去年の紫蘇の子どもが勝手に生えている。近所のお宅にも嫁入りしている。
 栄養以前に紫蘇の香りが好きな我が家では非常に重宝している。
 お刺身のつまその他いろいろ・・
 炊き立てのご飯に千切りにした紫蘇を混ぜ込むのも日常茶飯事だし、これからの素麺でも欠かせない。
 生きている苗は、何よりも次から次へと葉が出てくるので「いつ採ったの?」というほどエンドレスなのがありがたい。

 先日テレビで「外国人技能実習生」の実態が報じられていた。
 内容は、大葉(青紫蘇)を決められたように揃えて輪ゴムで止めて箱詰めする作業を深夜までして雀の涙ほどの手当を貰うというものだった。(朝8時から16時までは時給713円の摘み取り作業。その後17時から季節によっては午前2時3時まで一束2円の内職?時給なら300円?)(後日のニュースでは実習先(雇い主)から酷いセクハラも受けていたという)
 なるほど、それでスーパーに、綺麗に揃った大葉が安い値段で並んでいたんだ。
 しかし、大葉を摘んでそろえて箱詰めする「技能実習」って何だ。
 「技能実習」という名を隠れ蓑にした低賃金労働以外の何ものでもない。
 改悪されそうな「労働者派遣法」などと相まって、外国人技能実習制度は労働力の市場価格を強烈に引き下げている。
 堤未果氏の著書に「政府は必ず嘘をつく」というものがあったが、的を射たタイトルだ。
 TPPといい、外国人技能実習制度といい、不誠実な嘘がこの国を蝕んでいる。
 少なくない国民がそういう不誠実な嘘に「ホンネとタテマエ」だとかといって不感症になっている。集団的精神疲労状態と言ってもよい。
 紫蘇は精神疲労によいとの効能書きもある。あまりの不条理に厭世観に傾く国民は広く食すべし。

4 件のコメント:

  1. 私の夏の定番は、茗荷を縦半分に切り、あと小口切りにし、シソはこれも縦半分にし、少し細めに切り、あと薬味ネギの小口切り、この三種をボールで混ぜまぜし、冷奴でも、オニオンスライスでもなんでも掛けまくり、涼味を楽しんでます。冷奴の時は、ごま油と塩がお勧めです。

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  2.  ひげ親父さんの薬味の名前は知りませんが、同じようなことを我が家でもしています。
     それはそうと、「茗荷を食べると物忘れをする」という言い伝えはどこから来たのでしょう。祖母も母も真面目な顔で言っていました。
     夏に紫蘇と茗荷は外せませんね。

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  3.  今さっきカツオのたたきに紫蘇とニンニクとミョウガをのせて、一杯やって、世の中で一番おいしい時間を過ごさせていただきました。幸福とはこのことを言っていると思います。自慢話じゃなく本当のことですが、私のこの地域がミョウガ生産量日一番のの地域です。ミョウガを食べると本当に物忘れすると思います。忘却とは忘れる事なり・・・・

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  4.  バラやんのコメントを読んでいると、ほんとうに茗荷は物忘れさせるものだと実感します。「生産量日一番のの地域」ですって? それ、茗荷のせいですか、お酒のせいですか。
     紫蘇とニンニクと茗荷を乗せた鰹のタタキ・・・・読んでいるだけでヨダレが出そうです。
     楽しいコメント、ありがとうございます。

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