2013年7月21日日曜日

温かいトマト

  体調を崩して籠っているうちに庭がジャングルのようになった。

(1) 天牛
 髪切り虫は天牛と書くがその立派な名に似ず庭木の害虫である。
 特に幼虫は何十年物の庭木さえ枯らしてしまう。
 これが何匹も我が家の庭を飛び交っている。
 深刻な事態ではあるのだが、実はこの虫を私は好きである。
 第一に簡単に捕まえられる。
 飛んでるヘリコプター張の様も悪くない。
 そして、髪の毛でも紙でも、噛ましてみると見事にカミキリムシである。
 ギーッギーッという鳴声?もちょっと玩具のロボットを思わせる。
 マツクイムシ(線虫)が付いているなど問題もあるが、来年あたりは思いっきり孫に遊ばせてやりたい虫である。

(2) 空蝉
 こんな狭い庭でも空蝉を二つ見つけた。
 その一つは、私の建てた道標の上の紫式部であったから、道行く人々に「このとおり」と蝉が得意げに見せびらかせているようだ。
 もう一つは、隣接するゴミステーションのコンクリートの壁だった。
 どう考えても我が家の庭で生まれて隣のゴミステーションの壁を歴史的な羽化の場に選んだとしか考えられない。
 何んと風流心のない奴か。

四葉
(3) 胡瓜
 去年は「馬鹿成り胡瓜」がいっぱいできたが、味も馬鹿だった。
 今年は、その反省から四葉、北進、半白にしたので味にも不満はない。
 ただ、あっという間に30㌢を超える大きさにまで成長する。
 そうすると、中に水が溜まって種の形もできてくる。
 妻は「大味になる。」と嫌うが、私はこれが大好きである。で、しばしば喧嘩になる。
 「若い胡瓜は店で買えばよい。30㌢の胡瓜こそ家庭菜園の醍醐味だ。」というのだが、同意は得られていない。
 かくして力関係どおり、ほとんどは若いうちに収穫し、うち1~2本を大きくすることで今のところ紛争は収まっている。

明日は真っ赤に
(4) トマト
 大玉、中玉、ミニトマトが盛りである。
 特に大玉は、「今日採ってしまおうか。明日にしようか。」と悩ましい。
 そして、ご想像どおり、明日にはヒヨドリにやられているのである。
 ちょっとハチドリに似たアタックのスタイルで、見た目はかっこよいが恨めしい。
 よく、テレビでも書物でも、「夏の夕にギンギンに冷えたトマトでビールを飲むのが旨い。」というような形容にお目にかかるが、私はいつも鼻で笑っている。
 炎天下でほわ~んと温かい完熟トマトのもぎたてを知らぬ都会人の半可通の典型である。
 温かい完熟トマト大好きという点では妻とも意見が一致している。
 要諦は、洗ったりせず、手の中でキュッキュッと転がしたなら即かぶりつくことである。

7 件のコメント:

  1. 妻が「ブログのネタになって嬉しいのと違う?」と笑った。
     今朝、このトマトが齧られていたのだ。
     あまりに成行きが見事なもので怒る気にもならない。
     もちろん、その部分をちょっと削って後はほぼ丸々戴きました。
     あと数時間したら蟻の大晩餐会になっていたでしょう。

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  2. 「燗にして!」と云うくらい冷えたビールが苦手な先輩がいますが、、、せめて井戸水で冷やした位のトマトにしていただけませんか?。大昔、木曽路を歩いた時、妻籠の民宿で食べた黄色いトマトの味が忘れられません。スーパーで売っている高価なトマトも甘いだけのトマトです。

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  3.  「高原の山小屋の水船はどうだ。」と言われると冷たいトマトも大いにアリです。
     そして、フルーツトマトも嫌いではありませんが酸味や野趣も大いに楽しみたいものです。
     テレビで思うのですが、果物や野菜を齧って「甘~い。」などと大人は言うべきではありません。それは、自身が味盲(若干適切でない表現か。味覚障害)であることと、薄っぺらな常套句に影響されやすい主体性の欠如した人物であることを宣言していることと同じであるからです。

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  4. 猛暑が続きます お大事にして下さいね

    なーんか我が家の庭を見ているようです

    空蝉もおでぶちゃんの胡瓜もミニトマトもあります
    ゴーヤの花が全く咲きません 何故かしら?
    庭に興味の無い夫にミニトマトを収穫して頂戴と
    ザルを渡すと へたを付けずに採りました
    私はへたを付けて採ってと言ったのに(怒)
    夫 曰くそんな難しい事できへん(怒)
    あーあ へたを付けて欲しかった(笑)

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  5.  わこたん コメントありがとうございます。
     ようやく糠みそが熟れてきました。
     瓜のようなキュウリでこれから体力回復です。
     キュウリの糠漬は熱中症の予防薬だと思います。

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  6. 夫は今のトマトはとまとではない  と言います。 小学校に行く時塩を一つまみ、あちらこちらの畑に実っている 胡瓜 茄子 トマトを食べながら学校へ。帰りもです。  完熟トマトを食べていたと思います。  他人の畑の物でも黙って食べられた古き良き時代の話です。   トマトはレンジでチンしてもおいしいですよ。

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  7.  堺さん、応援コメントありがとうございます。
     そこで「どうだったかなあ」と思い出してみましたが、登下校時に胡瓜、茄子、トマトという記憶は私にはありません。
     しかし、私が就学前に、5歳ぐらい歳上の男子たちは、いただいたコメントのとおり、それが子供たちの一般的なおやつだったように記憶しています。
     私はトマトをフライパンで炒めて作るオムレツも好きです。
     またコメントをよろしくお願いします。

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