2013年7月20日土曜日

わが9条

  安倍首相は、ついこの前までは「憲法9条改正は先のことで、先ず96条を変えよう」と言っていたが、選挙予想の「躍進確実」に気をよくして、投票日直前に「9条を変える」と態度を変えた。
 選挙後に、「9条改正が信任された。」というためであろう。
 この人はよほど民主主義がお嫌いらしいし姑息だと思う。選挙開始時に言っておれば、マスコミ論調も少しは変わっていたのではないか。
 総裁も総裁なら幹事長も幹事長で、こちらは「軍法会議(審判所)で命令不服従は死刑。」と本音を言い始めた。
 「まさかそんな無茶は通らんやろ。」と多くの方々は思いながら、マスコミ予想どおりこの選挙は進むのだろうか。進ませてはならないと私は思う。

 さて、木のような話題を森のように語るのは正しくないが、私は以前、自衛官の大幹部のお方と全く私的に一緒に飲む機会が少なからずあった。そんなときに教えていただいたこと…。
 ■ 以前に三沢にいたときにミグ戦闘機亡命事件があったが、当時隊内では臨戦態勢が敷かれ、家族は全員実家に帰していた。とのこと。
 そこまで本気の臨戦態勢であったとは私は知らなかった。
 原発事故後の「メルトダウンはしていない。」「ただちに危険な状況ではない。」との報道ではないけれど、なるほどこの国の情報統制下では、庶民が気が付いた時にはもう遅いと思っておいた方がよいようだ。
 そして、話は「現にそんな事態に向き合った経験からいえば憲法9条は邪魔ですか。」という質問へと進んだが、その方は公式見解の態度でなく、「9条は絶対必要だ。」「現憲法があるから平和が守られているんだ。」と力説されたのを半分驚いて感心した。(これは私たち数人とその方の木のような話で決して森の話ではないが、いわばプロ中のプロが9条をなくすことの危険性を一番知っているのだろうなあと想像した一場面ではあった。)

 「まさかそこまで」という気持ちはそろそろ捨てた方がよい。
 自戒を込めて思い起こせば、「フセインは大量破壊兵器(核兵器)を持っている。」と言って始められたイラク侵略に自民党政府は自衛隊を派遣した。そして、場合によっては行政職の国家公務員も従事せよと言った。
 イラクの地のどこにも大量破壊兵器はなかったが、この国の多数の国民は、私も含め一時は本当に信じ込まされた。危ないところであった。
 戦争や軍隊のことを語るとき、人間は臆病で弱気な方がよい。強気で国益を語る者には気をつけなければならない。
 「オオカミが来た」ではないけれど、今度の参議院選挙は『憲法9条』の破壊を許すかどうかの選挙だと思う。
 だとすると、日本共産党への一票こそが平和憲法を守る道ではないだろうか。
 下の動画は沢田研二の『我が窮状』だ。これを歌うジュリーの根性は見上げたものだと感心する。同世代の関西人として見習わなければならない。 
 

 ※ ブログ上で直接的に選挙のことを書き込めるのは本日まで(投票日の前日まで)となっているので、明日のコメントの投稿には配慮をお願いします。

1 件のコメント:

  1.  「公務員はフクシマ第1原発に行って作業をせよ。」「業務命令に従わない者は死刑だ。」って本当は言いたいんでしょうねえ。
     自民党が圧勝すると、これに近い話は笑い話でなくなるように思います。
     原発というのは、そんなことが言える国家しか持ってはならない(持つとすれば)ものだと思います。チェルノブイリはそうして今日を迎えています。
     原発を止めますか、そんな国家にしますか、もちろん原発を止めて9条のある国がいいですね。

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