2012年2月27日月曜日

オオタカはカナシカラズヤ

   23日のブログの鷹(タカ)と駅前で再会した。
 今回の写真(の翼の模様)では、その模様がどうもチュウヒではなさそうなので、思い切って日本野鳥の会奈良支部に教えを乞うたところ、この写真はオオタカかハイタカではないかと御教示をいただいた。
 私の感覚ではカラスよりも大きかったから、「それならハイタカではなくオオタカでしょう」とのこと。感激である。
 環境省のレッドリスト掲載のオオタカが我が街にやってきた。 そして、撮影も出来た。 日頃、関心を示さない妻も「すごいやないの」と共感してくれた。 しつこいようだが感激、感激。

 そういえば、我が街から“タカ的には目と鼻の先”で、UR都市機構(旧旧名:住宅公団)による木津ニュータウン(中央地区、北地区)の大規模開発が進んでいる。
 そして、その開発予定地で「オオタカの営巣が確認されたので工事がストップしている」という新聞記事を何年も前に読んだことがある。
 だから、その地のオオタカである蓋然性は極めて高い。
 その地区の工事はというと、UR都市機構の「事業仕分け」騒動の後、びっくりするほど急速に進んでいる。
 その異常な急展開振りは、緑の山が日々一瞬に土気色に変わっていくことで万人に確認されている。
 だとすると、これは「我が街にオオタカがやってきたぞ」とばかりに単純には喜べないことかもしれない。

 そも、オオタカは、環境省のレッドリストで「絶滅危惧種」であったものが今は「準絶滅危惧種」に変更されている。曰く「目撃が増えているから個体数も増えているのだろう」ということらしい。(廣井敏男東京経済大学名誉教授・JWCS(野生生物保全論研究会)理事の指摘参照)
 しかし、もし今回の私の推測が正しければ、それは、我が街周辺の自然が豊かになってオオタカが増えたというよりも、オオタカが本来棲んでいた木津の林や里山の自然破壊でやむなく少し離れた当地まで足(羽)を伸ばして都市住民に目撃されたと考える方が素直なような気がしてならない。

 フクシマを見て知った今となっては、一見学術的、自然科学的結論であるかのようなオオタカの分類変更にも、「オオタカが絶滅危惧種のままだと開発が進まない」という開発業者や政治家、土建高級官僚、御用学者等利権共同体の横車がなかったかと想像してしまうのだが・・妄想でなければよいがと思っている。

 オオタカ L♂50cm・♀56.5cm W105~130cm 暗青灰色で尾には4本の黒帯がある。翼の下面は黒い黄斑が明瞭。
 原生林ではなく人の手の入った里山に棲息。
 故に、木津の地は10年以上前からUR都市機構に土地を売り払った農家が手入れを止めたため、今般の本格造成前からオオタカが棲み辛くなっていた。
 UR都市機構は一部の林を残して人工の巣を設置して保護しようとしているが・・・・・。むむ・・。

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