2026年5月7日木曜日

親近感の湧く謎の民

    54日の夜、見るともなくテレビを点けると「秘境中国 謎の民『神秘の森に生きる』」という番組の再放送があった。
 中国の秘境雲南省に広がる高黎貢山(こうれいこうざん)。標高2,500mの世界遺産の森に生きる謎の民・ルーモ人。古代の武器・弩弓(どきゅう)(クロスボウ?)で野生動物を狩り、シャーマンが800年続く不思議な儀式をつかさどる。祖先はモンゴルの皇帝を倒して世界の歴史を変えた最強戦士。流浪の旅の末辺境の地にたどり着いた。今(といっても初回放送は2021年?)、中国政府によって森からの立ち退きを命じられ伝統の暮らしが消滅の危機に・・・という内容だった。

 中国には、漢民族と55の少数民族がいるといわれているが、ルーモ人はその55の少数民族にもカウントされていない。
 伝承では、祖先は長江流域の重慶あたりに住んでいたが、モンゴル第4代皇帝モンケ・ハン10万の大軍に対する南宋1万の軍の下、ルーモ人の放った弩弓でモンケ・ハンを戦死させた(元史類編)という。
 その後、南宋軍はフビライに敗れたが、その際ルーモ人は2,000㎞逃亡し(参考:札幌―福岡で1,500㎞)、標高76mから6,740mという大渓谷の奥地で暮らして現代に至っているといわれている。

 それはさておき、そのテレビを見ていて面白かったのはルーモ人の顔で、日本の田畑で鍬でも使っていたら誰もが日本人と思ってしまうように私には思えた。
 もっと昔、テレビがシベリアの先住民族を紹介していたとき、椎名誠氏がインタビューすると、「どこから来た?」「海の向こうの日本だ」「いやいや冗談だろ。お前は隣村の人間だろ」「ほんとうだ。日本人だ」「またまたまた、隣村の者だ」「いやいやいや・・・」と全く信じなかったシーンがあった。
 先日読んだ『中央アジア紀行』のキルギスのけっこう有名な伝説では、「かつてシベリアで暮らしていた兄弟が、肉好きはキルギスへ、魚好きは日本に行った」と紹介されていた。
 もっと昔、原水爆禁止世界大会国際会議を傍聴した折、スリランカ、タイ、ベトナム、朝鮮、中国、モンゴルなどなどのデレゲーション(代表団)が、わりあい明確にそれぞれの「お国」の顔をされているのに、そのどの「お国」の顔の人も日本人にはいるなあと感心?したことを思い出した。
 ルーモ人を見て、日本人の故郷が長江流域の近辺だったというほど単純な思考はしないが、何か「当たらずと雖も遠からず」のような気分もある。
 稲作、漁労、高床、餅つき、味噌・醤油・納豆・・・
 

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