沈丁花という名にしても沈香と丁子というのだから、この木が三大香木の一つであるという評価については揺るがない。
この香りは、現役時代ちょうど人事異動の内示と重なるので、新しい業務。新しい環境への漠とした不安とセットで記憶されている。こういうのをある種の匂いフェチというのだろう。
庭では沈丁花のすぐ側でボケの花も満開で、これも中国名では放春花、春の香を放つ花で、顔を近づけるとナルホドなのだが、わが家では沈丁花に圧倒されているので少し可哀そう。
花粉は嫌だが春は冬よりも好ましい。
ただ、どこにも例外というものはあるもので、近所の栗の木も一斉に開花しムッとした香りをバラまいてくる。香りとか匂いというよりも臭いと形容したいが、しかしものは言いようだから、ここは春の生命力の香りということにしておこう。
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