2021年9月12日日曜日

黒い揚羽

   9月になって黒いアゲハチョウが目立つようになった。写真はクロアゲハだと思うが、もしかしたらカラスアゲハかもしれない。それほどの珍客ではないが、「朋有り、遠方より来たる。亦た楽しからずや」といった気分である。

 鳥のカラスを差別するわけではないが、カラスアゲハの方がカラスよりも美しい。飛び方も優雅だし、あの悪声も発しない。

 さて、蝶は1匹2匹と数えずに1頭2頭と数えるのは昆虫好き少年の常識に類するが、ものの数え方の本によると、蝶はヨーロッパでは動物園でも展示されていて、他の動物同様にhead(1頭2頭)と数えられていたのを、明治の頃、その種の学術論文を翻訳するときに直訳したのが始まりらしい(他の説もある)。

 昆虫嫌いの人のなかには蝶類が最も苦手という人がいる。鱗粉に有毒の粉薬をイメージするのだろうか。私といえば森英恵デザインの蝶のネクタイを数本持っていた。嫌いな人には相当引かれていたことだろう。今は昔のことである。

   蝶の話で終わるつもりだったが、裏の歩道に接した隣家の生垣の中にスズメバチの巣があった。その日の朝も街路樹の下草の草刈りなどで行き来していたところである。業者が駆除に来たので知ったのだが、相当危険なニアミス状態だった。くわばらくわばら。

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