2020年11月22日日曜日

平嶋彰英氏の矜持

   友人のTさんが、菅首相の極めて危険な政治姿勢について書いた私の11月10日のブログ記事に関連して参考にと言って、冊子を送ってくれた。スタジオジブリが出している『熱風』の最新号で、青木理氏の連載インタビュー第50回ゲスト平嶋彰英氏という記事がTさんの推しだった。先の私のブログ記事でも触れた平嶋彰英氏である。週刊誌風にいうなら「激白」だろうか。

 2015年春、そのとき平嶋氏は総務省の自治税務局長だった。蛇足ではあるが旧自治省というのは旧内務省の本流に位置するもので、マスコミ受けは少ないかもしれないが旧大蔵省に次ぐような「格」と思ってもらってもいい。

 平嶋氏に対して高市早苗総務相が大臣室で「あなた、菅ちゃんと何かあったの?」と。練りに練った人事案を官邸に持っていったら、「あなただけはダメだって菅ちゃんが言うのよ」と。こうして事務次官か他の局長への異動案が蹴飛ばされ、自治大学校長に飛ばされた経過が生々しい。

 生々しいというと、平嶋氏が菅氏や和泉首相補佐官とやり取りした「固定資産税の措置特例」やその後の「ふるさと納税」問題の経緯も生々しい。税制度や政治の大原則に立って「おかしいことはおかしい」と主張した平嶋氏に対して、業界団体や全く個人の思惑(ふるさと納税の拡大は自民党の公約にも書いてなかったし政権の基本方針にも書いていなかった)で、人事権を持って従わせようとした事実は恐ろしいまでだ。

 このインタビュー記事、そう長くはないし、それでも内容が豊富だから購入するなり図書館に行くなりして一読をお勧めする。教えてくれたTさんありがとう。

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