2018年5月5日土曜日

檻の中のライオン

   (1)今日は端午の節句。一日早く昨夜菖蒲湯にした。
 今年は孫が二人とも来ないから、老夫婦二人だけで菖蒲の鉢巻きをした。
 頭痛にならないまじないみたいなことには興味がないが、こういう年中行事をひとつ一つ重ねる中で季節を味わうのがよいと思っている。

 食が細くなったというほどでもないが、おやつに柏餅を食べると食べ過ぎになる。
 そのため、昨日の夕食はおかずだけにして、デザートに柏餅をいただいた。5日は粽(ちまき)が昼食の主食になるだろう。


    (2) 5月3日憲法記念日の朝日新聞に楾(はんどう)弁護士の「ライオンと檻」が掲載され、テレビの「おはよう朝日です」でも紹介された。

 憲法って何? 国のあり方を書いたもの? という岩本アナの問いかけに谷口真由美コメンテーターが「より大事な性格はライオンの檻」だと。

 楾(はんどう)弁護士の要旨は、「国家権力は必要だが、下手をすると戦争をしたり国民を弾圧したりする」「権力は暴れ出したら怖ろしいライオンみたい」「ライオンには檻の中で政治をしてもらえば安心だ」「それが立憲主義だ」というもので判りやすい。

 私は現職の一時期「国税徴収法」に基づいて仕事をしたことがあるが、勉強すれば勉強するほど恐ろしい法律だと感じた。
 もし日本国憲法の人権規定等の縛りが無かったら死刑執行以外の何でもできるのではないかと怖くなったことがある。知るということは怖ろしい。そして憲法は大事だ。

 では知らないと安心だろうか。主観的には平穏に違いない。
 しかし、事実として「戦闘地域には行かない」と決められた自衛隊が海外に派遣された。政府は「戦闘はあったが戦闘行為ではなかった」という。
 真実を国権の最高機関である国会で確認しようというと「日報はない」という。
 これでも「知らない安心」に安住していてよいのだろうか。
 いま日本会議に操られた安倍政権というライオンによって檻は壊されようとしている。

 「憲法を守ろう」という集いを政治的だといって公共の会場を貸さない自治体が出ている。慣例として載るはずだった”梅雨空に九条守れの女性デモ”という俳句が公民館だよりに拒絶された。この国では特高警察が来なくても隣近所から”国賊”と怯えさせられる時代が甦りそうな気配がある。

 「実際に存在している自衛隊を書き加えるぐらいええやん」というほど呑気な話ではない。
 20**年、こんな風刺漫画が頭をよぎる。徴兵された息子を亡くした親が神さまに泣いて言う「神さま、どうしてこんな悲しみに遭わなければならないんですか。私がどんな良くないことをしたというのですか」。神さま「何もしなかったのじゃよ」。(昨日も書いたが、この風刺けっこう気に入っている)


   5日朝、写真追加(神奈川新聞)
 3日の憲法集会、右の写真のように東京ではこんなに集まっていた。(6万人)
 やはりこういう事実を正確に報道しない多くのマスコミ(主にテレビ)はおかしいですね。

1 件のコメント:

  1.  東京の護憲の集会約6万人は壮観です。なお改憲派の集会は砂防会館でしたが全景写真は各紙探してみたがありません。会館の最大収容人数は1200人です。それでもテレビや新聞は「改憲派護憲派が互いに集会」というような報道をしています。そういう「情報」が世論を形成しています。国民投票になれば、TVCMでこの何万倍という「情報」が流されるでしょう。

    返信削除