2018年5月15日火曜日

蚊帳の中?

 南北会談が実現し板門店宣言が発表され、来月には米朝会談が行われる。
 「対話のための対話は意味がない」と言ってきた安倍首相は「これは日本の圧力一辺倒の外交が実を結んだからだ」と述べている。
 その外交がそれほど実効のあるものだったのなら、一番最初に「ごめん、拉致問題を解決するから許して!」と金正恩が言ってくるはずだが、「それは解決済みだ」とすげない。

 北は「23日~25日に核実験場を廃棄する」「取材も認める」と発表した。
 その国際記者団の対象は、中国、ロシア、米国、韓国と英国だという。
 6か国の中で日本だけが蚊帳の外だ。
 安倍晋三という人が世界中で笑いものになっても痛痒は感じないが、このことを通じて日本という国、日本国民が笑われているように感じるので非常に悲しい。
 トランプと一心同体なら、「日本記者団を含めない廃棄作業は認められない」とトランプに言わせたらどうか。

 あっ、それは無理か。トランプの鉄鋼25%、アルミ10%の追加関税が、EU、韓国、カナダ、メキシコ、オーストラリア、ブラジル、アルゼンチンには除外されたのに、日本には慰めの言葉もないのだから。

 こうして、安倍政権を支持するという人々はほんとうに「愛国者」なのだろうかと私は考え込む。
 常識ある人々なら、安倍政権は蚊帳の外に置かれた、回周遅れの外交力だと言うしかないと思う。

 モリカケ、改竄、セクハラ・・・、「あほらし」と言ってこれを放置するのは「日本」の国際的地位低下に手を貸すことでしかないと思う。
 小さな蚊帳の中に友だちだけが集まって「誇りを取り戻す」と言うのも悪い冗談だ。

1 件のコメント:

  1.  東京新聞編集委員五味洋治氏はソウルと北京に7年いた朝鮮半島問題の専門家だが、氏はミサイル問題などで官邸が「北京の外交ルートを通じて厳重に抗議した」というその実態は北朝鮮大使館へファックスを送信しただけのことだと明言している。
     ほんとうにこんな内閣を放置したままでは日本はアジアの孤児になってしまう。

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