若ごぼう(葉ごぼう)は山菜(山野草)ではないけれど、極めて季節限定の野菜で、山菜並みに河内平野の早春の香りがする。
なので、蕗のとうなどの山菜が好きなわが家では山菜級の扱いをしている。
上の写真は若ごぼうが売られている形で、その束ねた形から「矢(やー)ごんぼ」ともいうとある。
セロハンの印刷のとおり、大阪府八尾(やお)市の特産品である。
そういえば八尾出身の「ひげ親父」さんは確かに「やーごんぼ」と言っていた。
料理にしてから、息子ファミリーには「取りにおいで」とメールをしてお裾分けをした。娘ファミリーには19日に手渡す。
先立つ数日前には妻が「若ごぼうが無かったから」といって蕗を買ってきた。
蕗も旬だからこれも美味しくいただいた。
「初物を食べると七十五日寿命が延びる」というから、これで5か月ほど長生きできたことになる。
七十五日以内に次々と初物を食べれば不老長寿間違いない。
ところが調べてみると、江戸で罪人(死刑囚)に「最後に好きなものを食べさせてやるから好きなものを言え」と言ったところ、全く旬でないもの(手に入らないもの)を言ったので旬が来て手に入るまで75日死刑執行が延びた故事によるという文があった。
ほんとうかどうかは解らないが、これだと家庭や外食で「初物だ!」と喜ぶのは筋違いになる。
ここは素朴に、比較的値段の高い初物の時期にそれを戴けた喜びと解しておこう。
わが家では必ずと言ってよいほど初物のときは「これで七十五日長生きできる」と言い合ってから食事を戴いている。代々の習わしだ。
蛇足ながら、若ごぼうの季語を調べると夏と出てきたので有名なスーパーでの去年のやりとりを思い出した。
私が若ごぼうを尋ねたところ、普通のごぼうのところに案内された。
「もしも~し、それは新ごぼうやがな」「新ごぼうと若ごぼうは全く別物でっせ」。
歳時記の世界でも新ごぼうと若ごぼうの誤解があるのは残念だ。
早春や七十五日伸ぶ若ごぼう
一昨日、梅田の百貨店で「若ごぼう」と「うすいえんどう」を買ってその日は若ごぼうのかき揚げ、昨日は炒め煮と豆ご飯で早めの春を味わいました。若ごぼうは家内の初挑戦でしたが上品なごぼうの味でマズマズでした。
返信削除追伸。長谷やんは若ごぼうの葉はどのように使われるのですか?佃煮ですか?
返信削除わが家の定番は手っ取り早い炒め煮です。葉も茎も根も一緒に薄揚げと豚肉で炒め煮にしています。写真のとおり、葉も一緒に入っています。
返信削除次は炊き込みご飯の予定です。
若ごぼうのレシピはひげ親父さんが豊富だと思います。
ウスイエンドウは次の七十五日です。