昔から節分の日には都に百鬼夜行が出たという。
物の怪(もののけ)というと平家物語の鵺(ぬえ)が有名だが、時代劇の怖ろしい夜の場面などではヒー~~ヒー~~という気味悪いその声が必ず登場する。
さて、節分前日に我が街に鵺(ぬえ)が出た。ヒー~~ヒー~~の声の主、トラツグミである。
ツグミの中でも二回りほど大きく貫禄があるから発見したときには感動したが、「トラツグミが啼いているのを見ると近い将来死ぬ」とか言われているから、啼いていなくてよかった。
各地のことわざの中には、鵺が啼くと誰かが死ぬ(愛知)、春先に鵺が啼くと死人が出る(愛媛)、鵺が棺を背負っているのを見ると死ぬ、屋敷の中で啼くとその家の者が必ず死ぬ、シイと啼くときは人が死に ヒイと啼くときは火事が出る・・などがある。
別名にも、鬼つぐみ、棺鳥、地獄鳥、念仏鳥、幽霊鳥、冥土鳥というように不吉なものばかりだ。
一人で部屋の電気を消してトラツグミの声をyoutubeで聴いてもらいたい。
それでも気味悪くなかったら、貴方の精神は極めて健康か、あるいは感受性が大いに鈍っているかのどちらかだろう。
「選りにもよって節分の前日に出てくるか!と気が塞いだ」というのは真っ赤な嘘で、私は20数年ぶりで撮影に成功してルンルンである。
この辺りでは珍鳥中の珍鳥だ。
節分やお化けの出番と鬼つぐみ
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