2016年12月2日金曜日

ささげご飯

   今年の農作業で最初にした失敗は春の「ささげ豆」の種まきだった。
 その失敗が判ったのは秋の収穫時だった。
 毎年の「ささげ豆」と比べると豆が黒いのである。
 どうも、そういう種類の種をまいたらしい。
 ということなので、少しばかり色の黒いささげご飯になった。
 収穫祭といったところである。

 「赤ご飯」というと、以前に書いたことがあるが父が生きていた私の小さい頃、わが家では甲子(きのえね)の日に大黒様の掛け軸を掛けて赤ご飯を三角錐に山盛りにしたものを供え、湯気で御飯茶碗の蓋がガチャンと落ちると「よかったよかった」というしきたりがあった。
 父母とも亡くなった今は、具体的に何処から来た信仰であったのか解らない。
 寺社で大黒様を見ると、そういうしきたりと繋がっていないかと調べてみたりしたが、も一つ解らない。

 関西では赤飯や赤ご飯はアズキが普通だが、お江戸では割れやすいアズキは切腹を連想するとかで、ささげ豆で作ると本で読んだことがある。焼き魚の基本も背開きだと。
 なので、ちょっとお江戸っぽいわが家の収穫祭になった。
 
 さて、寒波のニュースが流れているが、ミニトマトはまだまだ順に実をつけている。
 「西陽除け」のグリーンカーテンの西洋朝顔も順に咲いている。
 土をいじっていると「事実は小説よりも奇なり」ということが少なくない。

      一年の苦労がこれとささげ飯
 

3 件のコメント:

  1.  商品としての赤飯は、アズキでなくササゲを使っていると書いてある文章に出会った。アズキは割れるのでササゲの方が見た目がきれいになるからだと。なるほど。

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  2. 静岡在住の俳句愛好者・秋山白兎と申します。ささげ飯の画像のコピーをご許可ください。出典は「山背だより」であることを明示いたします。よろしくお願いいたします。

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  3. 秋山白兎さま、了解です。ご自由にお使いください。

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