だから今年は小さいながらも紅白のフジバカマのお花畑になった。
こんな栽培のしやすい強い草がどうして絶滅危惧種になったのかわからないが、どこかで地球環境が病んでいるのだろう。
フジバカマは大昔に香りを楽しむために大陸から持ち込まれたというのだが、その後、百合や蘭などの強烈な香りの花が増えたから、現代人にはそんな由来は信じられないと思われる。
昨年、枯れた葉っぱで匂い袋を作って友人たちに配ったが、淡い香りを味わっていただけただろうか。
我が家ではトイレの中に吊るしているのだが、少し湿度が上がった日にはほゞ1年経った今でもよい香りが漂ってくる。
たまにやって来る子供たちも「この匂いは何?」と喜んでくれる。
フジバカマといえばアサギマダラで、フジバカマの花の毒をためて体を守っているというのだが、そんなちょっと怖い解説とは似ても似つかぬ美しさである。
翅には鱗粉がなく、そういえば写真の蝶の左翅のように浅葱色に見えなくもない美しい翅で、アゴの下の胴体はまだら模様。だから浅葱斑。
その上、飛び方もふわりふわりと優雅なもの。
夏は蔵王や八ヶ岳あたりにいて、秋に台湾あたりまで2200キロの渡りをする。
何と謎めいてロマンチックな蝶だろう。
それにしても、その寿命は4か月といわれているから、沖縄・台湾を目指す旅行コースも、ましてやその渡りの途中の我が家の庭もその蝶にとっては初めてのこと。不思議である。
「ナビもないのに、何でこんな小さなフジバカマの庭の場所が解るの?」とやってきた娘も不思議がっている。
民主的な運動の中でも新しい世代への運動の継承がしばしば話題になるが、このように完璧に次世代に情報?を継承するアサギマダラに教えを乞うがいいと思う。
昆虫の持っている数々の不思議を解明したらノーベル賞も間違いない。これはホント!
万博公園の秋の七草のコーナーの藤袴だけが2シーズンぐらいで姿を消しました。プロに違いない万博の職員でも育てるのが難しい、とは思えません、見栄えがしないから、育成リストから外されたのか?なんてことはありませんよね。
返信削除絶滅危惧種といわれるのですから『何か』あったのだと思います。
返信削除我が家でも宿根草なのに姿を消したものには、ミヤマオダマキ、ホトトギスなどいろいろあります。
そういう風に草地の俳優はバトンタッチしていくようです。
そして少なくないケースでは、外来帰化植物が犯人であったりします。
広範なグローバル化の現代、固有の生態系を守るのは非常に困難です。
今のうちに、この列島の原風景を瞼に焼き付けておきましょう。
今夜の 探偵ナイトスクープで 藤袴の香りとアサギマダラを
返信削除放送してました
どんな素敵な香りか嗅いでみたいものです
葉っぱをおトイレに小袋に入れて置いてみたくなりました
いつか私も苗をgetしたいと思います
わこたん、コメントありがとうございます。それに先日はひげ親父さんから伝言もいただきほんとうにありがとうございました。
返信削除さて藤袴ですが「これが香り草として大陸から持ち込まれた?」というのが信じられないほど微かな香りです。が、そこが反って上品な香りだと私は思っています。
株を増やして皆さんにお分けしたいのですが増やす場所がありません。それに密集した草花はやぶ蚊の世界です。世の中単純に喜んでばかりとはいきません。はははは。