2015年9月8日火曜日

愚俗の信

  京大 山室信一教授(元衆院法制局参事)のスピーチを新聞で読んだ。
 氏は、「私たちの研究所の先輩である鶴見俊輔さんの言葉で一番心に残っているのは「愚俗の信」に基づく平和という思想です。国際政治の専門家などの机上の安全保障論よりも、生命ある者として自分は人を殺したくない、あるいは殺されたくないという生活の実感から生まれた「愚俗の信」こそが戦争を防ぐ最後のとりでになるのではないかと訴えられた」と話された。
 戦争法案は、衆議院段階ではホルムズ海峡以外にはあり得ないと言っていたものが、こちらの方が宣伝効果があると思ったのか参議院では南シナ海に話が変わってきた。
 答弁不能が続出しているのに「中国の脅威」だけを煽っている。
 橋下大阪維新の中身のない「都構想でなければ大阪はダメになる」と変わらない。
 これらも「愚俗の信」で言えば、「それってナチスの全権委任法と同じじゃないか」「言っていたことが一日で変わる人は信用できない」ではっきりと割り切れる。
 氏のスピーチは、「愚俗の信にできることは、執拗に、したたかに、忘れない、あきらめないこと」「追い込まれた時にはね返す力、その復元力こそが民主主義の真髄である。私はそう確信している」と続いた。
  これらの言葉に私は勇気をもらった。
 安倍や橋下の「口から出まかせ」に揺らいだり、「専門家」なる者の屁理屈に一憂せず、生活実感からの声をブログに続けたい。
 それも、執拗に、したたかに、忘れない、あきらめない、スタンスで。
 池上彰氏の言葉を借りれば、朝日よりも讀賣、産経、NHKがひどいと言われるようにマスコミの権力との癒着は度を越している。
 SNSなどのインターネットだけが焦点ではないが、自覚した人々がこのツールを活用して、あるいはミニコミ紙を発行して、「愚俗の信」を執拗に、したたかに、忘れず、あきらめず発信すれば、この国の民主主義はほんまものに近づくように私は思う。

4 件のコメント:

  1.  長谷やん、国会前12万人集会に対する橋下市長の「有権者の何パーセントだ。こんな人数のデモで、国家の意思が決定されるなら、サザンのコンサートで意思を決定する方がよほど民主主義だ」という言葉ほど、近頃腹立たしかった言葉はありません。この集会には民主党、共産党など野党4党がそろって並び、決意表明したというのにこの発言です。民主主義の否定と野党の分断を使命とする橋下氏の本質をこれほど鮮明にした言動はありません。あれほど見得を切って断言した政界引退も怪しくなりました。
     有権者の浮ついた人気が残っているうちに国政に転出し、安倍首相以上に危険な独裁者を夢見ている人物、と見極める時期ではないかと思うようになりました。
     それにしてもこれほど裏切られ、恫喝されても相変わらず橋下氏の追っかけをしているメディアの見識のなさには呆れてものが言えません。

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  2.  和道さん、ちょっとした常識があれば、橋下市長が品性の卑しい信用ならん人物で、政府権力の誘いに乗って野党の分断(裏切り)に走っていることは明らかだと思いますが、それでも自民党の分裂もあり枚方市長に大阪維新が勝つというようなことは、マスコミの力だと思います。
     一人ひとりの庶民が、執拗に、したたかに、忘れない、あきらめないことが大切なのでしょう。

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  3. 住民投票以来、テレビから遠ざかっていた橋下市長が新党結成、枚方市長選挙でテレビやマスコミに出てくるたびに、維新株が上がる、出ないと下がる、という奇妙な現象があるように思います。所詮マスコミの力で政治家になった人物ですから。ただし、安倍首相を大阪で支える、という策動については何としても大阪人が阻止しなければ、と思っています。

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  4.  先日、安倍首相が国会をサボって大阪でテレビに出ましたが、参議院特別委の鴻池委員長はそこまで舐められ馬鹿にされても唯々諾々と従うのでしょうか。
     大阪に来た折、大阪の自民公明を脅して橋下と手打ちをさせるのではないかと心配しましたが、そう簡単に運ばないほど大阪の一点共闘は進んでいたと思います。油断なりませんがもう一勝負して橋下おおさか維新を沈めたいものです。

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