2024年4月26日金曜日

京阪奈にミサイル基地

   念のためにネットで「戦争ゲーム」というように検索すると驚くほどの数のゲームが出てくる。
 エエカッコ言う訳ではないが私は興味がないので中身は知らないが、一種スポーツの勝ち負け感覚で遊べるのだろう。間違ってもゲームを通じて人権侵害を反省させられたり、詰まるところ他人を殺した罪悪感に悩むことはないだろうと想像する。

 だいぶ以前にテレビで見て考えさせられたのは、いま焦点のイスラエルのミサイルの司令部のようなところであった。
 私の経験でいえば、航空管制官の仕事場のようで、きっとパソコン喫茶などもそんなのではないかと思うが、そこでは、訓練だったかどうかは忘れたが、女性兵士たちが、ただただ大きなモニター画面を見つめていて、標的マークが標的を捉えた瞬間ボタンを押すとミサイルなどの弾頭が標的を爆殺するものだった。

 私は、この兵士たちには人を殺した罪悪感が生じないだろうなあと気が重くなった。そういう時代になった。ドローン攻撃しかり。しかし、その戦場では普通の住民も含めて人々が死んでいっている。

 そういう時代に「敵基地先制攻撃」だとか「台湾有事」などという物騒な話をして、基地や装備を拡充していっているのがこの国だ。

 俗に京阪奈と呼ばれる京都府の南部の精華町には祝園(ほうその)弾薬庫という基地がある。
 岸田内閣は先に述べたようなキャッチフレーズで超射程ミサイルを保管・運用する大型弾薬庫を拡充することを決定し、2024年度予算では全国の建設費222億円のうち102億円を祝園弾薬庫に投じて大型火薬庫8棟などの拡充を決定した。単なる倉庫だと考えるのは甘すぎる。緊急事態となればここから即発射するのは当然だ。

 そこで先に語った話だが、先制攻撃に対応するなら更にその先の先制攻撃だと他国が考えるだろうと想像するのが当然だ。そしてその他国の司令部もまた先のテレビで私が見たように、そこのモニターには弾薬庫兼ミサイル発射場が映っているだけで、周辺の住民の生活などが反映されることはない。

 基地の周辺には国立国会図書館を含むけいはんな学術研究都市の研究所群とニュータウンが広がっている。そこは大阪にも古都奈良にも隣接している。

 そういう下で岸田首相は「70年来の安全保障政策を根底からくつがえした」(駐日米大使)、「米軍の統合防空ミサイル防衛(IAMD)方針とシームレスに統合する」(米基本方針)といわれる約束をアメリカに誓ってきた。
 アメリカが戦争を始めたら自動的にそれに組み込まれるわけである。
 戦争は気がついた時にはすぐ先に立っているのだ。

1 件のコメント:

  1.  超音速の超長距離ミサイルなら、日本列島のどこから発射しようが大差はない。とすると「弾薬庫」という名ではあるが、どこかへ運搬する前にここから発射するのが合理的となる。とすると相手国はここ(祝園)を先制攻撃する必要がある。この話、どこか間違っていますか?

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