2024年1月7日日曜日

マニュアルと決断

   新聞テレビで知ったことの記憶だけで書いているが、JALのCA(客室乗務員)のことである。
 火災のため使えそうな脱出口は限られていた。最後部の左側は使えそうだ。マニュアルでは機長の指示もしくは了承をとって非常口は開けなければならない。しかしコックピットとの通信は出来なくなっていた。
 が、CAは緊急事態と判断して最後部左側の脱出口を開けて乗客を避難させた。
 前の二つと併せて三つの脱出口から乗客全員367人を無事脱出させたうえで最後にCAと機長が脱出したという。その間18分だったらしい。

 私が一番感動したのは、マニュアルでは機長の指示を求めてから開けるところを、コックピットとの連絡がとれないという想定外の緊急事態の下で、CAが脱出口を開けて避難させることを決断したというところである。
 マニュアルどおりに対処して良い結果になったというのでなく、想定外の事態だったが正しく決断して良い結果になったというところに私は感動した。

 私が働き始めた頃は、仕事の手順などは徒弟制度に毛の生えたようなもので、それぞれが法律や解説を読んで考え出すようなことがいっぱいあった。
 それがそのうちに、仕事のミスをなくすとか効率よく仕事を進めるということで、いろんな分野でマニュアルが制定・整備されていった。
 ところが、私は学校教育にも問題があったと思うのだが、その内に森羅万象といってもよいような業務に対して、マニュアルどおりにしか対応できない。臨機応変に立振舞いできない、いわゆる「マニュアル人間」が増えて来て、私などが「ええ歳」になった頃は、仕事を教える以前に社会人教育・大人教育が必要であった。
 そんなことが頭にあったので、今般のCAの決断力、瞬発力に私は大いに首を垂れる。

 これほど大事件ではなくても、我われの日常にだって、気配り、決断、そして瞬発力が必要なことはたくさんある。
 事故は悲惨なものではあったが、正月に我々はこの一年の大切な向かい方を教えてもらった。

  新しき人や吾等を超えていく

2 件のコメント:

  1.  歳をとると、「歳だから」と瞬発力に努力しない言い訳が多くなる。いかんいかん、一昔前なら還暦前後だと己を鼓舞。

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  2.  昨年1月のJR西の高槻近くの大雪閉じ込め事件を思い出します。マニュアルにないからと10時間閉じ込められたのでした。

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